愚息が全体主義についての読書会をやるなどと言うております。愚息の友人が法学にはどうしても興味がわかないと言うているらしいのであります。そんなとき、オヤジは何の因果かこの本を読んでいたのであります。これですよ!これ。アーレントとか、ハイエクとか、シュミットとか読む前にこれを読めと、言うてやりました。高校生でも知っているホッブスから話を始め「普遍闘争」からルソーの「一般意思」へ、そしてヘーゲルの「自由の相互承認」による「普遍ルール社会」へと、竹田説によれば必然的に進む道筋を明快に指し示してくれます。おい!進歩史観かよ!ヘーゲル、マルクスだからな。と相対主義者のように言いそうになりますが、一瞬そう思うのはやはり、オヤジの身に染み付いたかつてポストモダンかぶれの、ひねくれ偽知識人たる所以でしょう。竹田説では、この相対主義思想も、とっくにヘーゲルの言っていた(もとの命名はプラトンだそうですが)イロニーであると、わずか8ページで説明し去ります。快速特急にのった気分になりますね。哲学史の快速解説本はいくつもありますが、(誤解のないように書いておきますが、決してこの本は近代哲学の快速解説本ではありません)哲学を研究する者としてではなく、まず自ら哲学をしようと言う意気込みのなかに、ヘーゲルが組み込まれているといった形を取っているので、読書ノートをつけながら読むような必要はありません。
それにしても、ヘーゲルの「法の哲学」ってこんなすごいこと書いてあったんだ。それだけでも、オヤジの勉強になりました。