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人間の往生―看取りの医師が考える (新潮新書)
 
 

人間の往生―看取りの医師が考える (新潮新書) [単行本]

大井 玄
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

自然や人とのつながりを忘れ、病院の中に死を遠ざけるうちに、日本人は死の全身的理解を失ってしまった。クオリティ・オブ・ライフ(QOL)の根幹をなすクオリティ・オブ・デス(QOD)の悪化をかえりみず、健康維持や抗加齢ブームにとらわれるのはなぜなのか…終末期医療に取り組みつづける医師が、在宅看取りの実際と脳科学の知見、哲学的考察を通して、人間として迎えるべき往生の意義をときあかす。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

大井 玄
1935(昭和10)年生まれ。東京大学名誉教授。東大医学部卒、ハーバード大学大学院修了。東大医学部教授などを経て、国立環境研究所所長を務めた。現在も臨床医として終末期医療全般に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 214ページ
  • 出版社: 新潮社 (2011/01)
  • ISBN-10: 4106104032
  • ISBN-13: 978-4106104039
  • 発売日: 2011/01
  • 商品の寸法: 17.4 x 10.8 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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老いるとはどういうことなのか?死ぬとはどういうことなのか?仏教の四苦(生・老・病・死)の思想にも共通するような視点で、著者は、やさしく、あたたかく、わかりやすく「死」についての問題を問いかけています。
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By さら
超一級の頭脳と教養をもつ医師であり、研究者であり、教員であった著者が、一般人にむけてわかりやすく
語りかける。老いたもの、老いを恐れるものに向けられる眼差しは温かく、その言葉は、おしつけがましくも、声高でもなく、読者の心にしみこんでいく。死も老いも含めて、生きることはいとおしいいと感じさせてくれる。あらゆる年代にお薦めである。
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By 倒錯委員長 トップ500レビュアー
 生まれるのは偶然、死ぬのは必然とはよく言うが、偶然授けられた命をどう生きようと、人は必ず死ぬ。その死をいかにして全うするかは難問だ。僕自身はといえば、そもそもそのような問い立て自体が、ない。

 本書は、3年前ロングセラー『「痴呆老人」は何を見ているか』を書いた東大名誉教授大井玄の新著。本書のテーマはずばり、「死生観」だ。

 終末期医療に従事する著者は、日本人の「死」が医療の発達していくうちに本来あるべきものから、当事者である患者の望む者から乖離しているという。それは、人のためであったはずのテクノロジーの進化が人類の幸福を侵害するという大いなる皮肉だ。人の死の質、クオリティ オブ デス(QOD)がないがしろにされていると、著者は強弁する。

 終末期の患者に対して、苦痛を取り除き、本人の望まない処置はしない。それが著者の考える終末期医療の在り方だが、その中でも著者が重要視するのは「意味の世界」だ。僕らは幼いころからこれまで、言語の網によってこしらえてきたそれぞれの「意味の世界」を持つ。当然それは痴呆老人の中にだってあり、終末期医療に携わる者の使命とは、いくら破綻していようと患者の「意味の世界」を尊重し、怖さぬことだと、著者は説く。論説の方向性が極めてあいまいで、結局何が言いたいのかというのがわからない章もあるが、そうしたどこにでるのかわからない随筆が好みの読者にはハマるかもしれない。

 ときおり唐突に挿入されるブッシュ政権批判はご愛嬌。おそらく痴呆老人と同年代の75歳にしてこれだけの聡明な文章を書く著者には関心を覚えるが、少し抽象的すぎており、この難解な文章を同世代の何人の人が読めるのだろうということはふっと頭をよぎった。
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