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人間の叡智 (文春新書 869) [新書]

佐藤 優
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (31件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

なぜあなたの仕事はつらく、給料は上がらないのか? TPP加盟はほんとうに悪なのか? 橋下徹氏にこの国をゆだねるべきか? こうした問題を解くキーワードが「新・帝国主義」です。いまや米露中、EUと中東は、「新・帝国主義」によって世界を再編し、国家のエゴ剥き出しで戦っています。
今こそ「帝国主義」という言葉の悪魔祓いをし、現状を冷静に認識するときです。食うか食われるかの帝国主義的外交ゲームの中で、少なくとも食われないようにすること。その武器になるのが、「人間の叡智」です。
ハイレベルな世界情勢をわかりやすく語りおろした、佐藤優氏、渾身の一冊。

●第1章 なぜあなたの仕事はつらいのか
給料が上がらないわけ/3・11 国家が消えた瞬間/本質が見えてないTPP反対論/保護主義と移民の運命
●第2章 今、世界はどうなっているか
何に怒っているのか不明な巨竜・中国/曖昧な帝国・イギリスに学べ/「プーチン皇帝」と北方領土返還
●第3章 ハルマゲドンを信じている人々
終末思想のイラン大統領が核のボタンを押す日/北朝鮮とイスラエルの真意/新しい「東西対立」/とんでもない鳩山イラン訪問/日本は核武装すべきか
●第4章 『資本論』で人生が開ける
日米安保という「国体」/エリート層の崩壊と「脱原発」/宇野経済学で貨幣と労働がみえる/ゼロ成長社会脱出の処方箋
●第5章 ファシズムと橋下徹
ハシズムとファシズム/「家政婦のミタ」が示すもの/実は独裁的な野田政権/物語の力とアイロニー
●第6章 どうやって善く生きるか
二つの古典をもて/「心が折れてしまう」人へ/マネー教育をしてはいけない/東大秋入学は国家の生存本能

内容(「BOOK」データベースより)

下がる賃金、厳しい就活、ひろがる格差。あなたの仕事がつらいのは、世界がすでに「新・帝国主義」時代に入っているからだ。食うか食われるかのゲームのルールを見極め、それを打ち破る武器としての「物語」を手に入れよ。日本とあなたが生き延びる道がわかる「国家論」決定版。

登録情報

  • 新書: 229ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2012/7/20)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 416660869X
  • ISBN-13: 978-4166608690
  • 発売日: 2012/7/20
  • 商品パッケージの寸法: 16.8 x 11 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (31件のカスタマーレビュー)
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62 人中、59人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 佐藤優の復活を告げる一冊 2012/8/21
By KEN5
形式:新書
ここ数年、筆者の著作はバブルとなっていた。

それは勝間和代や内田樹を見つけた出版業界がとった反応とまったく同じだった。
冊数を重ねるにつれ、当初の切れ味はどんどん鈍くなり、内容は薄くなっていった。
週間SPAの連載や自伝の漫画化あたりがそのピークだったと思う。
筆者の著作が出版界に登場したてのころは筆者の著作はほぼ全てチェックしていたが、バブルが進むにつれ、私は筆者の本を手にとることから遠ざかっていった。

私と筆者のそういう関係性の中、今回手にとったこの一冊は佐藤優の復活を告げる一冊だった。
切れ味鋭い筆者の洞察は現下の国際情勢を始め、大阪の橋下市長にまでおよぶ。
筆者なりの時事放談ともとれるが、一番の収穫は現在の国際情勢がゲームのルールが変わって、新たな帝国主義時代を迎えていると喝破したことにある。
この状況のなか、市井の一市民である我々がどのように生きていくまで論考は広がり、筆者渾身の一冊となっている。

ネットや既存メディアの低レベルの見解では満足できない全ての人におすすめする。
このレビューは参考になりましたか?
27 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 博多ムーミン トップ50レビュアー
形式:新書|Amazon.co.jpで購入済み
名著を読んだ後や力ある人物と語った後は、それ以前の自分より高められたような充実感を感じる。
まさに、この本の読後には、そんな感覚が胸の奥深くに心地よく残る。まぎれもない名著である。

本書は、「語り下し」という形式を取っている。
「できるだけわかりやすい本を作る」との狙いは、見事に成功していると思う。
読者目線で、“知と行動の巨人”佐藤氏に聞いてほしいことを、見事に聞き出し、実にうまくまとめている。
構成も、身近な場所からスタートして、国際政治や日本の進路を論じた後、佐藤氏の思想の根源にまで迫る。

具体的な章立ては、次の通り。

第1章 なぜあなたの仕事はつらいのか
第2章 今、世界はどうなっているのか
第3章 ハルマゲドンを信じている人々
第4章 国体、資本論、エリート
第5章 橋下徹はファシストか
第6章 いかに叡智に近づくか

それぞれの章に、佐藤氏のユニークかつ本質を鋭く衝く話が満ちており、「なるほど」とうなることの連続である。
話題の角度としては、「新・帝国主義」「国際ルールを知らぬ中国」「イランが核をもつ恐ろしさ」「エリート論」「橋下徹への新視点」など。
すでに、他の著作で目にした内容もあったが、読み重ねることで理解が深まり、ストンと落ちるような快感もあった。

私は、「相手の立場に立って考える」ことの大切さを以前、著者自身の講演から学んだ。
本書を読む中で、複雑な国際政治を読み解くカギも、結局はここにあるのだと、再確認ができた。
ゲームの相手方が、何を価値あるものと考え、何を実現しようとしているのか。
ここまで問い詰めた場合、宗教的な価値観にまで降り立っていかねばならないことを、著者は深く理解しているのだろう。

ゆえに、「働くことと同時に重要なのが、祈ることです」と論じる第6章は、この書の白眉とも言える重要な章だと感じた。
働くという、現実的で日常的な営みを意味づける、人間の根源的な願いとしての「祈り」にまで思いを巡らせよ、ということであろう。
同時に、佐藤氏は、より普遍的なものとしてゲーテの『ファウスト』をはじめ「古典」的な文学作品の力にも言及する。

そして、最後に、国民を統合する物語をつくる重要性と共に、次の言葉でこの書を締めくくる。
「目に見えないものに想いをはせる。それが叡智に近づく唯一の道だと思うのです」。

この書は、崇高なまでの“祈り”とともに、冷徹なリアリストの一面をもつ著者の魅力があふれている。
特に、佐藤氏の著作がはじめての方には、まず、この書から読まれることをお薦めします。

 
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Ptarmigan トップ500レビュアー
形式:新書
日本において「知識人」という言葉が空疎に響くようになって
随分立つような気がする。作家の高橋たか子氏の言葉を引用させてもらえば
日本の知の世界が「空虚な知的おしゃべり」で満たされるようになったのは
やはりバブル期以降だろうか。

本書の著者、佐藤優氏などは、少なくとも近年には珍しいタイプの知識人では
ないか。該博な教養を備え、国際舞台の修羅場をくぐった元外交官であり、
「外務省のラスプーチン」として投獄された経験も持つ。
著者の著書は何冊か読んだが、本書は誰にでもわかるやさしい
言葉で彼の経験に裏打ちされた現代世界の分析(イランやロシア、
中国の危険性、ハシズムなどはその一例)が語られている。

現代が「資本の論理」にほとんどからめとられていること、
それが多くの人びとの不幸を創り出していることに
佐藤氏は警鐘を鳴らし、それに対抗する価値観を提言する。
これはやはり同志社大で神学を学んだ氏らしいもので、
彼の著書が広く読まれているのは、現代日本の人びとが
彼の主張に共感するところが大きいためだと思われる。

冷戦構造からソ連の解体を経て、大きく世界は変貌した。この激動の時代にあって、
佐藤氏のような百戦錬磨の論客の存在は頼もしい。
古典(小説を含む)を読むことの大切さ、日本においてエリート養成が急務であること、
読書階級を復活させることの重要性など適切な指摘がなされている。

TPP擁護など個人的に賛同できない点も部分的にはあるものの、
全編を通じて氏の見識には実に教えられることが多かった。
深い内容ながら、読みやすいので幅広い世代の方にお勧めしたい。
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投稿日: 3か月前 投稿者: NAKA
5つ星のうち 5.0 現代をありのままに見つめる。
この人の視点は、誠実だ。
僕もこの人の歩んだ人生を歩いてきたなら、こういう意見になったんだろうなとも思う。... 続きを読む
投稿日: 3か月前 投稿者: laphroaig
5つ星のうち 4.0 現代の哲学書です!
著者は神学を基盤として、現代の政治・政治家・官僚を考察していて、かなり信憑性があり、読みごたえがありました。説得力があると思いました。読んでよかった!それだけに、... 続きを読む
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佐藤優氏の著作はある程度読んできたが、その中でも上記に位置づけるにふさわしい作品。... 続きを読む
投稿日: 4か月前 投稿者: 井手宏
5つ星のうち 5.0 叡智とはなにか?
読み応えがあり、一気に読んでしまいました。かなり勉強になりました。もう一度読みます。
投稿日: 4か月前 投稿者: イッキ
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