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「はじめに」や「あとがき」にまとまりが悪い、打ちかけの碁のような対談と著者たち自身が語っているのですが、だからこそ読んでてめちゃくちゃ面白かったです。読む前はやはり科学とはこういうものだっ、ていうずばっとした答えを求めていたけど、そんなものはありはしないのですね。この本は知識的な科学概論ではなく、もっと根源的な科学の存在自体、あるいは未来への科学を読者に考えることを促すための科学概論だといえそうです。
制御科学やさまざまな見地からの情報科学など、いわゆる今の先端科学について、その存在や発展性を予期して議論していたり、電子計算機の発達に伴なう個人主義の肥大化という、現代社会がはらむ問題にもさらりと触れられたりしていてはっとしたりもします。荘子や老子の世界観と科学の存在理由との関連話も面白いです。
タイトルにもあるように「人間にとって」の部分がとても大事ですね。ヒューマニズムと科学の問題は現代において考えなければならない最も大きなことの一つ。知的好奇心に動かされ科学を探求しその先にあるものを人類みんなで導いていく。でも、いつか地球もなくなるというがそれなのになぜ生命が誕生し、進化し続けるのか。なんのためになのだろう。そんなことも読んでて考えました。ですから、「めちゃくちゃ」面白かったのです。
科学を信仰する人々にとっては疑う余地のないことだが、科学者も一面を取ってみれば”信じ続ける”点においては宗教者のそれに勝るとも劣らないのではないか?
”結局科学ってのも宗教のようなものなのかもしれない?”
そんな思いもポツンと浮かんでくる一冊。
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