「人の運命は九割は自分の不明による罪だ」(『竜馬がゆく 六』)、「ある人物をひとに観察させるとき、よほどの器量の者にそれを見せなければ印象をあやまる」(『夏草の賦 上』)、「一世をうごかすには、人気が必要であるであろう。が、同時に一世をうごかすには、まったくひとから黙殺されているという在り方も必要であるかもしれない」(『花神 下』)――『竜馬がゆく』『坂の上の雲』『菜の花の沖』などの膨大な作品群によって、人間とは何か、日本とは、日本人とは何かを問いつづけた国民作家・司馬遼太郎。本書は、数ある名作・名随想のなかから、混迷の現代社会を生きる上での道標とすべき珠玉の言葉を、テーマ別によりすぐった箴言集である。
歴史・文明への透徹した洞察、人間への温かく、そしてたしかな眼差し……。司馬文学の魅力を濃密に凝縮したファン垂涎の一冊であるとともに、司馬作品に初めて触れる若い世代にもお薦めしたい好著である。
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出典は「竜馬がゆく」「坂の上の雲」「翔ぶが如く」「梟の城」など名作揃い。そこから、抜粋した文章はまさしく珠玉の名言ばかりだ。
人としての生き方、組織の中でのあり方、生きがいなどについて的を射た言葉が並ぶ。短いものでは一行、長くとも一ページ程度なので気が向いた時にさっと読める。下手な「人生指南書」よりずっと為になる一冊だ。
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