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人間であること (岩波新書)
 
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人間であること (岩波新書) [新書]

時実 利彦
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

ことばを話し、笑い、手を使ってものを造る。また群れをなして社会を形成し、時間を考え、学習し、死の恐怖を知る。いずれも人間にのみ備わった能力である。その人間としての機能を司る中枢、すなわち脳の働きと、知性、感情、行動との関連をとらえ、人間の全体像を明らかにする。教育をはじめ、あらゆる領域に対する問題提起の書。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

時実 利彦
1909年‐1973年。1934年東京大学医学部卒業。専攻は脳生理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 216ページ
  • 出版社: 岩波書店 (1970/3/20)
  • ISBN-10: 400416124X
  • ISBN-13: 978-4004161240
  • 発売日: 1970/3/20
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.4 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
時実先生は日本の脳神経科学における大家であるが、一般向けに書かれた本も多い。本書もそういった内容で、序盤こそ脳神経系の基本知識の紹介であるが、後半は文化、教育、芸術といった部分まで記述がなされている。とはいえこういった部分になってくると、脳に関する記述との関係がもはやはっきりしなくなり、著者の考え、エッセーといった感じが強い。興味深い考察(筆者の考え方)も見られ、読み物として面白いと思うが、いかんせん時代差を感じてしまうこと、ここに書かれていることを「正しい」脳神経の知識と勘違いしてしまうと間違いだということ、それらを差し引いて星3つとした。
時実先生の研究なさっていた時勢と現在では、考え方も環境も、そして何よりの神経科学の進歩も異なっているため、本書に書かれていることは、知識、コモンセンスとして受け取るよりは、この時代におけるいち研究者から見た一つの考え方、物のとらえ方として楽しむのがいいだろう。もちろん、現在の脳神経科学がいかに進歩しているのかを知るために、今の研究と比較しながら読んでみるのも有益なことだと思う。
読んで損になるということはありません。必ず得るものはあると思う。
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
タイトルからは哲学的な響きが感じ取れますが、実際は脳生理学的な人間分析です。
まだ10代の頃、心理学や哲学に傾倒しかけていた時に読んでとても新鮮な気持ちになりました。人間の行動や心理を、けっして屁理屈ではなく科学的に説明されて、まさに眼からうろこが落ちる気分でした。

その後大人になって読み返すと、やや味気ないというか、そんなこと説明されたって生きる活力の源にはならない、という冷めた気持ちにもなりましたが。

できるだけ若いうちに読むことをおすすめ。

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私はこの本以外にも、時実先生の入門書を何冊か読みました。鋭いことが、やさしい言葉で書いてあるので、とても参考になりました。

また、東大・医学部の時実文庫も見せていただき、時実先生が鉛筆で書き込みをいれた洋書なども拝見して、先生を身近に感じました。

本書には、神経系のネットワークモデルとしてN1, N2, N3というのが書かれています。このようなモデルは、実は先生以後、まだ誰も書いていないから、脳神経ネットワークのモデルは他にはありません。全体を考えておられる先生だからこそ、このようなすごいモデルを書いたのでしょう。

ただ、N1のモデルはおそらく間違っていると思います。反射や条件反射は、機械的な反応であるという立場で、パブロフの考えていたことをモデルにしたのがN1ですが、パブロフの「大脳半球の働きについて」を読むと、このN1モデルが実は間違っているということが実験結果に現れています。

そろそろ時実先生のモデルをもとに、時実先生を乗り越えるべき時期かもしれません。
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