著者は、世界に誇る「白人性」研究の第一人者、藤川隆男氏。藤川氏は、オーストラリア史研究が専門であるが、オーストラリアの白豪主義の史的展開に関する議論にとどまらず、現代世界において人種・ジェンダー・階級がどうからみあい、私たちの社会、生活、生き方、考え方、行動を規定しつづけているかを指摘している。19世紀から20世紀の白人種による有色人種に対する抑圧・収奪・差別を「白人性」で解釈するのみでは事足りない、その白人性が「見えない白人性」として、現代社会・世界に生き続けていることを喝破している。
議論するには難しい、また微妙な問題を率直に、しかも分かりやすく(大阪弁で!)、著者の経験や生い立ちをまじえながら語ってくれる。著者のこの問題に関する思索の深さの表れである。
・・・ただ、この本を読んで、私はどう生きればよいのかについては、ますます迷路にはまってしまった。
「自分の答えは自分で見つけなあかん。それがポストモダンの現代や!」と著者は言っているのかも。
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