谷沢氏は昭和4年生まれの77歳、渡部氏は昭和5年生まれの76歳。
老いてますます物事がわかるようになってきた、という。
「漱石の『道草』というのは、今の私の年になってから読み返すと
バカらしいの一言」
「漱石は49歳でなくなっています。
それより25年もながく生きてみると、
やはり50歳で死んだ人の人生観察というのは
どうということはない」
「若いときは裾の方から見て山の姿かたちがわかったつもりになっているが、
5合目、7合目にくると、まったく別の眺望になる」
なるほど。そういうものなのかもしれない。
推薦されている本にはあまり脈絡がないので、
あらかじめ考えて選んだものか、対談の流れで思いつくままあげたものか
そこはちょっと判然としない。
が、難しそうな思想書などは一切取り上げておらず、
読書に対していたずらに教養主義的でないのがよい。
いくつか選んで読んでみようかな、という気にさせられる読書案内である。