本書は、西郷隆盛の「南州翁遺訓」(なんしゅうおういくん)を稲盛氏が自らの人生哲学を通じて解釈したもの。稲盛氏はまさに現代の西郷隆盛だ。大変勉強になり、また感動しました。
ここまで無私・至誠の経営者は現代では本当に稀でしょう。なぜ稲盛氏に、日航の再建を担い手として白羽の矢が立ったのか、また、なぜ無給で引き受けられたのか理解できた。
どの章も素晴らしいが、私は特に5章の大計の中の次の部分が、これからの日本という国が正しい方向へ進んで行くためにはとても大切だと思う。
「一国の宰相だけでなく、私たちにもやらなければならないことがあります。「日本を知る」ということです。この国がどのようにして成り立った国なのか、我々の祖先がどういう生き様で国をつくってきたのか、
素晴らしいことも過ちも自分たちの国が歩んできた道のりを知ることです。今の教育現場は、日本という国について教えることおにあまりにも腰が引けています。グローバルに生きる時代だからこそ軸足をしっかりと据えなければ、日本人は世界の中で「根なし草」になってしまいます。日本の成り立ち、特に近代になってからの世界の中における日本の位置づけを教育の現場できちんと子供たちに教えるべきです。そのうえで
これからの日本がどういう道を歩んでいったらよいのか考えるべきではないでしょうか。」
日本の教育は変わらなくてはいけないと思う。
本書は、日本を築きあげてきた上質な日本人の思想、生き様を知ることにより「日本を知る」ということに
大いに役立つと思う。