そろって世界的なファッションデザイナーであるコシノ三姉妹。
そのお母さん、綾子さんの生涯を描いたNHK朝ドラ『カーネーション』は、いよいよ明日が最終回だ。
これが面白い。面白いので録画して全部見るというふだんやらないことをした。このあとは総集編が楽しみ。
面白いので、もとになる事実も知りたくなって、綾子さんが自らを語る『コシノ洋装店物語』も読んだ。
これも面白い。女傑である。
一方ドラマはといえば、当然ながら、後半、とくにその最初の方では、自立してゆく子供たちの比重が大きくなってくる。
こうなると子供たちの話も聞きたくなる。
実際、ヒロコさんやジュンコさんが母親について書いた本が読めるのである。
とりあえず、一番綾子さんに似ているとされる次女のジュンコさんのこの本を先に読むことになった。
これまた面白い。生きてきた時代の違いのせいもあるのだろうが、母親以上に素朴な、気さくな語り口で読みやすい。
母親の本を先に読んだ後では、新しい情報というのはさほど多くはないし、
ある程度年代順の記述ではあっても、それほど系統だった書き方ではないので、
コシノ家の全貌を知りたい読者には、この一冊だけでは不足かもしれない。
とはいえ、そこには娘の目からならではの母親像というものが出ているし、
その意味で、いわば肉親が肉声で語ることの味わいがある。
母娘の絆による親しみ、率直さ、ユーモアなどがあって、楽しく興味深く読めるのである。
綾子さんが語る本と合わせて読むことをお勧めしたい。