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人形の部屋 (ミステリ・フロンティア)
 
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人形の部屋 (ミステリ・フロンティア) [単行本]

門井 慶喜
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

「じつはフランス製じゃないんだ、フランス人形は」「そうなの?」ある春の日、八駒家に持ち込まれたプラスチックの箱の中身は、「冬の室内」といった趣の舞台装置と、その右のほうに置かれた椅子に行儀よく腰かけている少女の人形。子供らしい快活を示すように、ひょいと天を向けた少女の左足のつま先は――こなごなになっていた。破損の責任を押しつけられそうな敬典の姿を見て、娘のつばめは憤慨するが、敬典は不思議と落ち着いていて……。
きっかけは小さな謎でも、それらは八駒家の食卓の上で壮大なペダントリに発展する。『天才たちの値段』で鮮烈な印象を与えた新鋭が贈る、あたたかなタッチで描かれた愉しい連作。

内容(「BOOK」データベースより)

「じつはフランス製じゃないんだ、フランス人形は」「そうなの?」ある春の日、八駒家に持ち込まれたプラスチックの箱の中身は「冬の室内」といった趣の舞台装置と、その右のほうで行儀よく椅子に腰かけている少女の人形。子供らしい快活を示すように、ひょいと天を向けた少女の右足のつま先は―こなごなになっていた。破損の責任を押しつけられそうな敬典の姿を見て、娘のつばめは憤慨するが、敬典は不思議と落ち着いていて…。きっかけは小さな謎でも、それらは八駒家の食卓の上で壮大なペダントリに発展する。『天才たちの値段』で鮮烈な印象を与えた新鋭が贈る、あたたかなタッチで描かれた愉しい連作。

登録情報

  • 単行本: 286ページ
  • 出版社: 東京創元社 (2007/10)
  • ISBN-10: 4488017444
  • ISBN-13: 978-4488017446
  • 発売日: 2007/10
  • 商品の寸法: 19 x 13.8 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
わざと縛りを効かせた設定、専業主夫(男で家にいる)娘1人、奥さんは働きに・・

”知的”好奇心が強い、「博識」(偉そうということではなく)な主夫が、”こそっと”謎に挑む。

たとえ事件(人が死ぬなど)でなくても、小さな「何故」も、解き明かされ「なるほど」となれば、ミステリー。
これは、結構むずかしいもので、殺人、失踪、国家機密とは対称的な小さな世界の話なので、荒っぽい、勢いに任せては壊れてしまう。
作者は、前作『天才たちの値段』から、引き続き、綿密な構成力で、作品を成立させている。前作より、読みやすい。
読者が既に、持っている知識だけで、解決することはなく、例えば、その商品の歴史であるとか価値についての情報を、文章のなかで読者にさりげなく教示しながら、ストーリーは進んでいく。そのマニアックさ、この作品の魅力になっている。

決して、パワーで、押し切るタイプの作家ではない、丁寧な作りに好感が持てる小作品集になっている。
職人気質が好き、ディテール好き、知的なことが好きで、ちょっとほっとしたい方には、お薦めします。

蛇足だが・・
この話の娘”つばめ”はいい感じに、多感な少女の好奇心を発揮しているのだが、最初の作品の冒頭で丁度13歳になったばかりの設定、実は、昨日うちの娘も丁度13歳(11/7)になったので偶然の一致にちょっとびっくり。でも、うちの娘はボーっとしたタイプなので、つばめのようなタイプなら父親も気をつかうだろうな−という思いに・・
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By 秀文
形式:単行本
 前作「天才たちの値段」は、薀蓄と謎解き中心の話だった。それなりに面白かったのだが、主人公があまりにも手際よくご都合主義が気になるところもあった。そこで星は4つにした。ここに収められた5つの作品では謎解き自体は、前作より後退しているかもしれないが、登場人物に人としての広がりがあり、物語を豊かにしている。1作目は前作に引き続き薀蓄中心の話だが、主人公には先輩を思いやる余裕がある。2作目の初老の紳士は、先代から勤める会社に愛着を持ち、対する若社長も・・・。特に3作目の大学時代年上の後輩だった女性との微妙な関係はなんとも切ない。ラストの数行で救われた。5作目の父娘間のやり取りは同世代の娘を持つ私としてはなんともいえないリアリティがある。ところで、4作目の若者に対する意見は作者と異なる。芸術家としては無理でも、経済的には、したたかにやっていくかもしれないなと思ってしまった。創作なのに作者と異なる結論に達するのは人物が良く描けているからだと思う。
 ところで、2作目の展開には1本とられてしまった。ディテールにこだわる主人公が・・・するはずないのに。世界史に精通していれば一敗地にまみれることもなかったのに悔しい。それにしても話の展開が巧みで、ミステリとして秀逸なのはこの作品だと思う。
 「天才たちの値段」の続編も読みたいが、この続編もぜひ読みたい。作品のなかでの娘さんの成長が早いので、続編は無理かなと、ちょっと危惧している。薀蓄やどんでん返しだけの小説は読みたくない。広がりのある世界を紡げる作家は少ない。次回作にはすごく期待している。
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