「人工知能」という概念がどのような研究の中から生まれ、そして今後どのように展開していくのか。本書はその歴史を順を追って丁寧に読者に見せてくれる。
面白いのは、常に人工知能という分野について回る、「人工知能は是か非か」と言う議論を、楽観主義者・悲観主義者というサブタイトルで、各々の立場を代表する研究者の意見を取り入れて紹介していること。人工知能が意識を持つことはあるのか? SFのように人間の尊厳を侵すものとなりうるのか? かなり研究が進展しているとはいえ、一般大衆に浸透してしまった人工知能イメージとは、かなりの開きがいまだに存在している。本書は人工知能というものについて、正しい知識を与え、そしてその今後を考えさせてくれると言う点でぜひ読んでおきたい一冊である。