確かに別のレビュアー様がおっしゃっているように、新たな視点で書かれており関心する点も多い。だが、如何せん対策を読んでいると、現実を知らない都会の知識人が快適なオフィスで書いたように思えてならない。
私の実家は本書でも一例として取り上げられているとある市で、広域合併後いち早く地域自治区を設立するなど、合併前の旧町村に力を残すような政策を行っている。その一つとして「それぞれの地区に自由なお金をあげますから、各々で使い方を考えてください。」という取り組みを行っているのだが、私の地区が決めた使い道はゲートボール場の整備であった。既に立派なゲートボール場があるのにである。無論それが無駄遣いであると断じることはできないが、より優先順位の高い使い道があるだろうと首を傾げざるおえない。
さて、筆者は集落発の地方再生を声高に叫ぶが、それができる人材が今の地方にどれだけいるだろうか?
政治はお上のするものという意識が抜けきらない今の日本人に、それは難しいのではないだろうか。
これは一例であって、残念ながら著者の提示する対策にはほぼすべて疑問を感じてしまった。
よって、地方問題の入り口としてこの書籍を手に取ろうとしている方がおられるようであれば、先に『この商品を買った人はこんな商品も買っています』で示される書籍群の中から、他の物を購入されることをお薦めする。こちらを読むのはそれからでも遅くはない。