地味な学術入門書に見えるが、内容は数学的な推計の議論から、経済学や社会学、農業・医療・福祉・教育・宗教・思想等ありとあらゆる学問分野を動員し、人間の未来を描き出している驚愕の書。晩婚、非婚、避妊、人工妊娠中絶、あるいはセックスレスによる出生率の低下P.181により、2055年の日本は65歳以上の高齢者が4割を超える超高齢化社会に突入p.246。日本は先進国の中で最も中絶が多く、出生数の27.2%に当たる年間約23万人もの胎児が中絶されているといったショッキングな話p.160や、家事を主婦に押し付ける国では明らかに出生率が低くなっているp.206ことなど、社会のあり方を議論する材料となる数字が満載。ほとんど全ての説明が数字で裏付けられているので、非常に説得力がある本。人口に関しては、私達がいかに偏見を抱いているか解かる。