日本人が苦手としているあるいは盲点としている、英語を使ったコミュニケーションのポイントについて説明した本。著者はイェール大学教授。英語の例文は少なく、すぐ読み終わる。
1.英語の基本能力
→語彙、文法、作文能力
2.コミュニケーション能力
→日々のコミュニケーションの手段
3.コミュニケーションへの信念
→感情を制御したり、影響力や良い関係を築く努力
著者によると、英語でビジネスを行うには上記3つの領域の能力を磨く必要があるという。しかし、日本人は英語の基本能力そのものに囚われすぎていて、ある程度力が備わった人でもそれを実戦で効果的に生かせない傾向があると指摘する。本書は、この2つ目の能力について重点を置いて説明している。
ファストネームで呼ぶ。アイコンタクトの重要性を理解する。安易にYes,Yesと言わない。机の下に手を置かずに上に置く。Pleaseではなく社会的な必要性に訴えるような頼み方の表現を上手く使う。100%の正解が無い質問に答えられないということはないのだから少しでも関係のあることを積極的に喋るようにしよう。ボディランゲージを上手く使う。プレゼンでは最初にロードマップを示すようにする。欧米人が最も聞きたいのは自分の名前だから相手の名前を意識して会話に使う。発音の矯正は時間がかかるが、抑揚やリズムを早いうちに学習するようにしよう。最近流行のグロービッシュが国際共通語になるかどうかという点については疑問視している。
人を動かす英語という大上段な内容ではなく、英語でのコミュニケーションにおける基本的な事柄が中心。既に他の市販本やこの著者の本に書かれているような指摘が多くを占めるので個人的に新しい発見はそれほどなかったが、この手の本を読んだことがない人には役に立つと思う。英語そのものの表現やポイントについてはあまり載っておらず、著者の他の本などを参考にするようにとなっている。巻末は宣伝が2つ載っている。