研究の結果をデータ集としてまとめてあるだけの本です。
楽曲を聴いた印象やそれがどんなシーンに適しているかとの問いに対して、用意されたキーワードから近いものを選んでいくことでサンプリングを行い、その統計結果によって楽曲の特徴やキーワードとの関連性を導きだしています。
しかし、サンプリングを行った先から踏み込んだ実験や考察は行っておらず、ページのほとんどは何百とある楽曲がどういったキーワードで表現されたかという結果がデータとして詰め込まれているだけです。追実験を行う方にでもなければほとんど役に立たないと思われます。
著者の『目で見る楽器の音―By FFT analysis』も同じような構成で作られた本でしたが、良書と言える内容でした。
あれは作曲家や音響の分析などをする人が、辞書的に用いるという用途が考えられましたが、本書については、一体誰がどのようにすれば有効に用いることが出来るのかさっぱり分かりません。
タイトルから心理学的、生理学的な側面から、より客観的な視点から定量的に音楽を捉えた本だと思われてしまいそうですが、あくまで統計のデータが載っているだけの本だと思って下さい。
私も、そのような情報を求めてたどり着いた本だったのですが、結局、押入れの奥で眠ることになってしまいました。