■ 【低収入は拡大傾向にある】
トップとヒラの年収差が、日本では40倍(トヨタ:トップ 1億
円)、アメリカでは400倍(リーマンブラザーズ:トップ 10億円)と
言う。しかも、このデフレの社会で、その格差は拡大の傾向
にあると言うことを、わかりやすく説明する姿勢が、茶者の
軸足です。
■ 【生物学者の世相への叫び】
著者は、早大(国際教養部)教授ですが、虫取り少年から昆
虫に魅せられ生物学者が本業です。曰く『メジャーな言説に
従っている分には、皆さん、勉強の必要はない。』、『人には
「自分の選択を正しいと思いたい」というクセがある。』など
(昆虫を相手にしている生物学者の為か?)人を客観視し
て、現代の日本社会の諸相を評論した著書です。
■ 【虚像での騙し合い】
概念を実体化した代表例がマネー(お金)ですが、マネーに
翻弄され続ける人間の業について、例えば、1929年の世界
大恐慌に懲りないアメリカのマネー資本主義の近年の暴
走、日本の振込め詐欺の多発などある訳ですが、著者は
『環境(エコ)』、『国家(官僚)』など多方面の騙しを明らかに
している。一割の賛成者で、九割の烏合の衆を取り纏め、
「戦争」さえ始められる方法論を詳らかにしている。
■ 【極最近の(国民的)ダマシ・ダマサレ】
今月(2009年12月)の全国紙で、ノーベル平和賞を受賞した
元首相佐藤栄作氏(日本の非核三原則宣言した。)の「非常
時の沖縄への核持込み」を容認した秘密文書が自宅の書
斎机から発見されたという。又、彼が亡くなった1975年当時
は「これは、私文書で公文書ではない。」と外務省は引取を
拒んだという。こういった一連のことからも、著者のいう『ダ
マシ・ダマサレて生きる』という庶民の悲しむべきか、寂しい
姿が思い浮かんでくる。