新書だけれども専門的な説明がしっかりされておりお買い得です。私が大事だと感じた点は以下三点です。(『』は引用)
『災害心理の専門家が「パニック神話」と言う時、一般に信じられている「常識は」、間違いだと主張しているのである。災害や事故の際にパニックが起こることは、めったにない。』
『防災担当者が心すべき鉄則は、まず、防災について素人である一般市民に正直であれ、ということだ。』
→意味合い:「パニック」が起こることを恐れて、為政者あるいは情報を持っているものが情報を隠すのは間違っている。隠した場合、一般市民は「正常性バイアス」によって迫っている危険を過小評価する可能性がある。
『(非常時規範は)被災者の間に災害を生き延びた強烈なよろこびがあり、運命共同体意識がある限りにおいて保持される非常に短命な規範である。長くても一〜二週間程度しかつづかない。そして、そのあとは、急速に日常の社会規範がこれにとってかわるのである。弱肉強食と、利己的であることが最大の武器であるような、厳しい現実がその次にひかえている。』
→意味合い:被災者同士の「うつくしい助け合い」に依存しない、継続可能な支援状態を作り上げるのはスピードが肝になる。目安二週間以内に作り上げることがとても大事。
『生きたいと強く希望することは、生き残りのための十分条件ではない。生きたいと願えば、かならず生き残れるというものではない。けれども、生きたいと欲し、けっして諦めないことは、生き残りのための必要条件である。』
→意味合い:「あきらめたら、そこで試合終了ですよ・・・?」。