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実際に社会生活をおくっていると、なぜ、という自問自答より、はやくやらないと、とか、やっちまった! との自省が頭を支配している。哲学的思考というのは読み書きしなくても、場の実践からでも学ぶことはできるし、そのほうが意外と身体にはなじむ。
もし、日々活動の根底に哲学的な思考ありきりで意味づけ行為をしたいという欲求が少しでもあるという自覚があるのならば、まずは、きちんとした本流の哲学書を読むことをお勧めする。(抽象的な表現をきめつける文言にとらわれてしまう可能性アリ)
文の構成自体は、とてもすぐれている。普遍的なかんがえを具体的な説明のもと現実性をおびさせ、そこから想念される感情に当てはめ回答を与えている。(接続詞の使い方がすばらしいのに注目したい。)
しかし、現場ではたらく人間(管理職ではないサラリーマン)は注意しなくてはいけない。すべての行為になぜと意味づけをすることは、その場の仕事の流れに同調することを妨げるものであり、また混乱を助長するだけのものでもあるから。
以上が本書のテーマである。
ふとしたときに、誰もが、一度は、疑問に思ったことがあるテーマだろう。
そして、そのときの結論は、「ま、いっか」ではなかったか?
自分一人で考えても答えはでなかったのではないか?
この本は、少なくとも、一人(著者)の思考を知ることができる。
そして、それにより、「ま、いっか」から、一歩進んだ考えをすることができるはずだ。
知識を得るための本ではなく、自分で考えるためのヒントを得るための本だ。
人はなぜ働かなくてはならないのか。
カネのためか?
カネがあれば、働くことをやめるか?
少しでも多くのカネが得られるなら、何でもするか?
動物と人は違う。
モチベーションはカネだけではないはずだ。
そう思えたとき、少しの安心感が得られると思う。