登録情報
|
この本は、日本でのストーカーなるものを扱った中でも、先駆的だったと思う。
過度にジャーナリスティックにならずにストーカーという現象と、恐怖と、対策とを紹介した良書である。
第三章だけは、著者が無理をした感があり、心理学的な説明には疑問が残るけれども、それを差し引いても参考に値する。
既に亡くなられた岩下氏の大きな功績である。
特に「被害を受けやすいのは気が弱く、おとなしい女性だろう」とか「ストーカーって見知らぬ男が女をつけまわすことでしょ」とか「ストーカー男って無職住所不定みたいな奴だろ」とか、そんな誤解をしてきた人は、この本によって、驚くべき事実を知ることになる。
ストーカーの被害を受ける女性(もちろん男性のケースも多い)はむしろ、はっきりした、判断力もあるタイプだ、と著者は言う。そして加害者の方も、それが男の場合、仕事をバリバリこなし、職場ではかなりの評価を受けている、一見常識人が多い、というのだ。
ストーカー行為を、アルコールや薬物依存症などと同じ嗜癖(アディクション)と位置づけ、再発防止のためには加害者の立ち直りのための自助グループなどが必要、と提言しているのも新鮮だ。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|