著者は「人が自殺しようとするときは、いわゆる“うつ状態”にある」と言い切る。うつ状態は、現代社会に特有の精神疲労などにより、本来ならば自分を守るための感情のプログラム(驚き、怒り、不安、悲しみ)が、誤作動をしている状態に他ならないという。そうであるならば「どのように誤作動を防止するか」という観点から、「死にたくなる気持ち」を解消していくことが可能であり、著者はその手順を丁寧に説明していく。
厚生労働省の統計によると、働き盛りの20代から30代の死亡原因は、癌、血管の病気、不慮の事故を抜いて自殺が第1位となっている。それだけに「うつ病」と「自殺」は、現代人にとって決して他人事では済まされない身近な問題であるといえよう。ある特定の読者層にむけて書かれた著書ではあるが、より広範の読者に訴えかけるテーマ性をもはらんでいるようだ。(金子 遊)
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多少、難しい表現が多いかもしれませんが、大事な人の命を守るための参考書として読んで下さい。
ぼくはこの本を読んで,初めて「なぜうつ病になるのか」について納得のいく説明を得られました。
著者曰く,
・<不安>や<驚き>や<苦しみ><悲しみ>などの感情のプログラムは,自然淘汰によって選択されてきたものである。
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・したがって,それらは本来「生きる」ために動作するものである。
・しかし,そのような淘汰がおこった原始時代と現代とでは,環境が大きく異なり,
その環境の違いが,上記の感情のプログラムの〈誤作動〉を招いている。
・そしてこの〈感情のプログラムが一斉に誤作動した状態〉が,「うつ病」である。
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著者はうつ病の原因をこう分析した上で,「では誤作動を修正し,回復するには」
「誤作動を予防するには」「死にたい気持ちを持つ人にどう接したらよいか」などを,親切丁寧に解説してくれます。
なぜ死にたくなるのか,が理解できれば,恐れはずっと減ります。
どう対処すればいいのかがわかれば,希望が湧いてきます。
本書の最後の言葉,
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『神よ,私に変えられるものを変える〈勇気〉と,
変えられないものを受け入れる「冷静さ」と,
その二つを見極める「知恵」を与えたまえ。』(神学者 ニーバー)
この本は,その「知恵」「勇気」「冷静さ」を与えてくれる本です。オススメです。~
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