ダーク・ファンタジーTRPG「深淵」のサプリメント。魔族とその教団にスポットを当てている。深淵のGMだったら資料として是非入手すべき怪作。魔族・魔獣(獣師によって作られる人工の魔物)が好きな深淵ファンも興味深い読み物として楽しめる。本書でしか確認できない情報やデータも多い。三部構成である。
第一部:人の夢―新たなる暁―。美しき死体を愛好する魔族《白の男爵ロプシーク》を崇める《新たなる暁》教団に関する設定資料集。かなり細かく設定されている。読み物「樫の木の下で」「神々の舞姫」はどちらも興味深い。後者を読むのと読んでいないのとではロプシークの印象が180度変わる。
第二部:獣の夢―獣師同盟―。命あるものを組み合わせ新たな生き物―魔獣―を作り出すことにすべてを捧げる者―獣師―。その団体である獣師同盟についてはここでは語られない。ただ関連する魔族や魔物は敵として出すのに十分な数だけ紹介される。魔獣製造のルールと読み物「ヴェロヴィッツの鳥」がある。
第三部:物語拾遺―人の夢、獣の夢―。本書の半分の分量を占めるシナリオ。作成済みキャラクター4人が指定されている(名前も運命も完全設定済)。一行は北原ハジの荒野を越え《予言者の女王セシリア》に会いにいく。