資本家が、資本の力で、労働者を組織的に活用する。この場合、労働者に必要とされるのは《能力》ではなく、組織への《忠誠心》である。でも、この古典的な資本主義経済は、この著者や多くの識者が指摘するように、これから、どんどん変わって行くのかも知れない。大企業や銀行の倒産が、日常茶飯事になってしまった今、最後に頼れるのは、あらゆる意味における自分の《能力》だけである。非常に厳しい時代だが、見方を変えれば、非常に面白い時代だとも言える。横並びの安易な生き方が通用しなくなり、本当に努力するものだけが勝ち残るのだとするなら、そういう意味では、良い時代なのかも知れない。いずれにしても、著者の指摘するとおり、今、個人に求められているのは、絶え間ない《自己訓練》と、社会に対する《貢献主義》なのだと思います。