現在世界で,ロボットや擬人化エージェントが一般のオフィスや家庭に普及し始めているが,いろいろな個性を持つ一般ユーザがロボットや擬人化エージェントと接するようになると,これまで設計者やエンジニアが想定してなかったようなことが起こる.
そのため,一般ユーザに使ってもらう,あるいは一般ユーザと協調作業をするということを十分に考えてロボットや擬人化エージェントを設計しなければすぐに使われなくなったり,悪印象をもたれてしまう。しかしながら,人間とロボットや擬人化エージェントの間にどのようなインタラクションをデザインすればうまく付き合っていけるかという問題は,検討されていなかった.
この問題を解決するために,人工知能,ロボティクス,ユーザモデリング,認知科学,社会心理学,発達心理学,哲学の分野を統合した学際的アプローチを取る.
エージェントの持つ特徴として,
永続性,自律性、社会性、反応性
があげられるが,HAIにおけるエージェントは,「人間という外界とインタラクションを持つ自律システム」
と定義され,身体性については考慮していない.
HAIにおけるインタラクションでは,人間とエージェント間における制約、関係,やり取りされる情報を扱う.
個人的には,4章の会話エージェントの話が参考になった.会話エージェントとは,身振り、視線等の非言語コミュニケーション能力を備え,ジェスチャ、表情等の身体表現と音声言語を用いてユーザと会話を行う自律的なシステムであるが,心理学の知見を交えて説明している本は少ないと思う.