京都は四季折々美しい景色に覆われる街ですが、秋はことさら侘び寂びの風情に浸ることができ、これぞ日本の秋という景色に出会えることが多いですね。
本書は、春夏秋冬、ずっと京都を撮り続けてきた写真家の水野克比古氏の素晴らしい写真のコレクションの中から厳選した紅葉の京都を選び出し、その風情を満喫できる本となっています。まさしくため息のでるような素晴らしいタイミングの紅葉の写真です。近年温暖化の影響で茶色に変色した京都の紅葉を見てきましたので、このような美しい京都を眺めますと、まさしく目の保養といった感じに包まれました。
1ページに1つの紅葉の名所が紹介されています。写真の余白には、撮影の対象となった社寺仏閣の住所、電話番号、拝観時間、拝観料等が掲載してあります。そして別ページにはそのエリアの地図が記してあり、実際に訪れる際の目安にしてください。
永観堂、東福寺、天龍寺、嵯峨野界隈など紅葉の美しい有名な社寺は沢山ありますし、結構訪れたはずですが、本書では、有名でない寺院が数多く紹介されているのもまた特徴のひとつでしょう。京都通の方にこそ鑑賞してほしい本だと思います。水野氏の過去40年、京都の街を散策し撮り続けてきたエッセンスが本書の中身に凝縮されていると感じました。
穴場とはいいませんが、観光客でごったがえすエリアを少し離れるとこれほど魅力的な場所が隠れていたなんて、という発見をしました。
観賞用としても、ガイドブックとしての利用にもまた優れものの写真集だと思います。