京都府や滋賀県の余り観光地化されてない田舎を「かくれ里」として広く一般に紹介したのは、この本に依ればどうもあの白洲正子氏のようですが、この本は文字通り行き着くには車しかないような空前絶後の秘境から、1時間に何本も電車が通っているような「これがかくれ里?」というようなお手軽”秘境”まで、約40項目を紹介しています(実際に紹介されている場所は1項目で3箇所以上紹介していることもあり、もっと多いです)。
著名な秘境では「京都のヒマラヤ」(酷い冠詞だが、この本で実際にそう書いていた(爆))花背・久多や、先述の白洲氏も絶賛した滋賀県の菅浦などが紹介されています。その一方で京阪電車やJR西日本の路線も頻発している滋賀県の坂本(大津市)や有名観光地の鞍馬・貴船や八瀬なども紹介されています。しかし、交通の便利・不便に関わらず、都会とは一線を画した独自の歴史や伝説、たたずまいを専門家の解説や美しい写真で十分に堪能させてくれる本です。関西の秘境マニアの方には特にお奨めです。明日すぐにでもこの本に載っているところに行きたくなること請け合いの本です。
あえて欠点を言えば、秘境巡りの本だけに、もうちょっと交通案内が親切で、地図が正確な物だったらもっと良かったのにと思いました。