オリジナルの書籍が1993年の刊行ですし、文庫の初版も2004年ですから、いささか旧聞に属する内容になりましたが、バブル紳士が暗躍していた頃の京都の裏面について勇気を持って書いたルポが詰まっています。ジャーナリストの矜持と勇気が感じられる書ですし、知られざる構図を明るみに出した功績は今でも評価できる内容だと思っています。
すでに政界を引退したり、鬼籍に入られ方も登場します。今となってはそういう人もいたな、という名前が登場します。時代は21世紀に入り、記憶の彼方へといってしまった出来事もありますが、タブーに挑んだライターの意気込みは今も伝わってきました。
内容は以下の通りです。
「同和」をネタに行政を脅す暴力団―“成功報酬”は一億円也、京の闇を仕切る会津小鉄・高山登久太郎会長に迫る、KBSを乗っ取った黒幕たち―福本邦雄・許永中・山段芳春氏の狙い、“地獄の特急便”の錬金術―佐川急便・佐川清会長の虚像と実像、得体が知れない崇仁協議会の力と金、“京都最後の一等地”の奇怪な動き―光進・小谷逮捕で疑惑が噴出、「建都千二百年」にかける塚本幸一商議所会頭の内憂外患、三和銀行のダーティーワーク―ライトプランニング事件の深層、倒産した村本建設の背後に「政治家」と「解放同盟」の影、「金丸」企業に四十七億円支払った京都市―背後にイトマン人脈、阿含宗・桐山靖雄管長の闇―その急成長の秘密と実態を暴く、東本願寺紛争の舞台裏―内紛に群がる右翼 利権屋 勝共連合、“現代のタブー”となった裏千家 二つの顔、占い師・細木数子と組んだ世にも不思議なお墓商法。