いや〜、なかなかこの手の本は観音霊場で西国と坂東は少ないんですよね!西国観音霊場を第1番〜第33番まで完全に網羅した徒歩巡礼ガイドって、舞鶴市の第29番札所松尾寺で出版したものしかないんですが、いくつか地図に示された巡礼道を示す赤い線が間違っていたり、道路工事や圃場整備とかで道が変わっているんです。第1番〜第33番の全コースの巡礼道付近の様子は同寺住職の松尾心空師の「西国札所古道巡礼―「母なる道」を歩む」で分かります。全ルートの地図を完全に網羅はしていないけど、道標を中心に調べて、実際に歩いてみた巡礼道の現状を記述したものが加藤淳子氏の「街道を歩く西国三十三所」で、松尾寺の徒歩巡礼地図から2年くらい新しいので、多少、道が変わっていても、かなり本来の巡礼道に近いルートが歩けます。西国徒歩巡礼ではこれも必携です!
さて、そこで、本書についてですが、西国の第19番〜第22番まで巡礼古道を歩いた報告になっています。区間としては短いし、ハイキングにも良いコースですし、住まいが京阪神なら本格的な徒歩巡礼や歩き遍路の足慣らしにも良いコースです。山道で多少道に迷っても1時間も歩けば民家がありますので、それほど心配も要りません。と言いつつ、私は第20番善峰寺から第21番穴太寺に行く道を間違えてしまいましたが・・・
まあ、道に迷わないに越したことはありませんし、心配ならこの本があれば大丈夫。写真と地図が豊富で完璧なガイドブックになっています。この4ヶ寺をいろいろなルートで歩いてみたい人には、通常の巡礼ルート以外に、京都嵯峨から亀山へ行く道、第20番から第22番へ行く道、丹波口から老ノ坂峠越えで亀山へ行く道も載っていて新しい発見が出来そうです!道標の写真も多く、これこそが既刊の他書には無い、この本の特長です。
著者にお願いしたいのは、出来れば、他の札所についても歩いていただいて続編を出してください!!道標は先人の信仰を後世に伝える貴重な文化財で、巡礼記録は歴史です!