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井伊直弼の首―幕末バトル・ロワイヤル (新潮新書)
 
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井伊直弼の首―幕末バトル・ロワイヤル (新潮新書) [新書]

野口 武彦
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

黒船到来という外患が内憂に転じ、動乱期が始まった―。激動期には、誰が政治権力を握るかが決定的な重要を帯びる。本書で扱う安政期のキーパーソンは、部屋住みの庶子から幕府権力の絶頂、大老にまで駆け上がった井伊掃部頭直弼だ。条約勅許、将軍継嗣問題、地震、インフレ、コレラなど難問が山積する中、京都朝廷の意向を無視して調印を強行し、反対派を弾圧することで自ら墓穴を掘ることになる…。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

野口 武彦
1937(昭和12)年東京生まれ。文芸評論家。早稲田大学文学部卒業。東京大学大学院博士課程中退。神戸大学教授を経て、著述専門に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 251ページ
  • 出版社: 新潮社 (2008/02)
  • ISBN-10: 4106102528
  • ISBN-13: 978-4106102523
  • 発売日: 2008/02
  • 商品の寸法: 17.4 x 10.8 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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By モワノンプリュ VINE™ メンバー
形式:新書
 先行レビューにも触れられている通り、桜田門外の変の顛末は大変な臨場感。さまざまな目撃証言が縫い合わされているに違いないが、それにしても血腥い暗殺現場の一部始終を執拗に描き上げる著者の筆に、ある種の過剰さも感じた。
 とりわけ「凄い!」と思ったのは事件の直後、「まだ息のある重傷者が恐ろしい唸り声を発し」、「死骸がごろごろして」、「血みどろの泥濘」と化した雪の現場で伊井家の家来たちが取り片付けに奔走している只中、紀州徳川家の登城行列が近づいてくる場面。「先頭が現場に差し掛かっても誰も制止しない。伊井家は傘で死骸と流血の跡を蔽い、紀州家の供侍は笠で目隠しをし、視線をまっすぐ前方に据え、『何事も見ていない』という顔を繕って早足でその場を歩み抜けた」(p178)。
 ここ、映画で観たい!
 また、「世の政治家は、(伊井暗殺を巡る)次の残酷なジョークを読んで、日本の民衆の怖ろしさを心に刻むべし。日頃はお上にぺこぺこ頭を下げているが、失墜した権力者に対してはどんなに容赦なく本心を剥き出すか」と書かれた、そのジョークは直接ご確認ください。確かに「この笑いには一片の同情もない」(p183)。
 ただ、あとがきで著者が「現代日本が本当に必要としているのは、井伊直弼のように、あえて泥をかぶるのを辞さない政治家なのではあるまいか」(p232)ってのはドーかな。本書の記述に従っても、伊井ってそういう「決然たる政治家」ではなかったんじゃないでしょうか?
 読ませる。
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6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
本書が秀逸なのは、文字通り井伊直弼は桜田門外の変で打ち取られ、首だけになってその歴史的使命を果たしたという、著者の歴史観が、「井伊直弼の首」と言うタイトルにいみじくも凝縮されているからです。

読み終えた後、私はこの本の描く幕末のスタート時期が今の日本の世相や政局に気持ち悪いほどよく似ているな〜と思いました。
このレビューは参考になりましたか?
By Tanako.R トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:新書
安政の大獄を行った井伊直弼の暗殺シーンは、まるで見てきたようなライブ感のある筆致。
ここだけでも、読む価値があります。

暗殺事件後の幕府の対応がやはり、政治体制の末期的な感じを強くさせるには充分です。
クビのない男が2か月も政権の中枢にあった!ということが幕府の機能停止状態を示しています。
体面ばかりを取繕った結果なのでしょうが…。

吉田松陰の処刑に至るまでの件も非常にリアル。
この特異なキャラクタの行動、気持ちの変化なども非常に興味深く描かれています。
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