「井上雄彦ぴあ」というタイトルだが、全編を通して扱っているのはバガボンド「最後のマンガ展〈熊本版〉」についてである。 本誌の表紙にもなっている武蔵の顔のキービジュアルのポスターが良質な紙で実に丁寧に付録されている。 中でも意外な内容なのが、熊本出身者である尾田栄一郎氏や、舞台で佐々木小次郎役を演じる予定である小栗旬との対談。 あまりメディアに顔を出さないワンピースの作者がピンナップ付きで、しかも同じ漫画家ならではの結構突っ込んだ話をしているのでこちらは読みごたえ有り。 ワンピースのようなタッチで武蔵が描かれた尾田氏による寄稿は必見です。 小栗旬との対談は、舞台「ムサシ」の小次郎役を演じる予定だけあって、ピンナップではバガボンドの小次郎のように髪を束ねているのはファンにはたまらないだろう。 武蔵最後の地である熊本で「最後のマンガ展」が開かれることには何か運命的なことを感じずにはいられないが、上野へ来られなかった人達の為に、再び読者と一緒に作る作品の空間を設けたいという井上雄彦氏の思いには頭が上がりません。 熊本版のマンガ展へ行く前には読んでおきたいガイドブック的な一冊。