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どのお話も日々を精一杯生きる人たちの転機が書かれてる。
“生きる力が湧く”短編集とあるが、まさにその通りの作品だと思った。
どの作品もそうだが、とくに「小田原鰹」が私は好きだな。
人間いくつになってもどんな人でも、やり直しはできるって勇気づけられる。
こういう本を読むと、本当に読書っていいなあと実感できます。各編とも、すべて過去を振り返り、悔い改めようとする人々の葛藤をせつなくかつ深く掘り下げて語っています。
いずれも、視線が暖かくて読後感もよく心に残る作品ばかりです。
特によかったと思える2編を紹介しておきます。
「小田原鰹」
鹿蔵は、自分勝手な性格で、女房や子供に対してきつく当たり逃げられ一人になる。 そのうち、詐欺にも巻き込まれ不幸のどん底に落ち、廻りの信用もなくなるが、ある日鰹が知らぬ女から送られてきて、廻りの人間に与え始め信用を回復していく・・・・
これはなんといっても、離れた年老いた男女のそれぞれの気持ちの表現の仕方が見事だと思いました。
!「五年の梅」
許婚に別れを告げて別離していた助之丞は、過去を後悔し女(弥生)の事を思い出す。 弥生も失意の内に違う男の許へ嫁いでいたが、助之丞を忘れられずにいた・・・・
特にいいのは、弥生の子供を助けようとする一途な行動が胸を熱くさせます。最後がなんともいえないほどいいです。(まず読んでください!)
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