一字一句に至るまで、舐める様に熟読した。
本書の目的は、ドライビングテクニックの解説ではなく、事故を起こさない事に集約されている。
著者は労働災害防止業務に取り組む、アマチュアの二輪四輪のドライバーであり、視点はあくまで、一般のドライバーである。
本書は、二輪編、四輪編、共通編といった内容と順番から成る。
私は、二輪と四輪の両方を、日常的に運転するが、両方、または、いずれか一方のみを運転する方にも、本書は非常に有益だ。
我々一般のドライバーは、少々具体的に、日々危険を予測しながら運転して、事故を防ごうとしている。
私はこれまで、約30年に渡って運転し、ひやっとする様な多くの危険を経験し、学習してきた。
しかし、その学習が、十分な危険予測に反映されていない事が分かり、目から鱗の思いだ。
本書は、著者が経験したり、勉強したり、調べたりした、危険予測の集大成でもある。
当然、予測される危険に対して、どういう行動をとれば良いのかが、具体的に書かれている。
危険というのは、ごく一般的なものから、思わぬ機械的トラブル、相手車両の無謀運転なども含む。
そして、安全を確保するには、違反をしてもかまわないとまで説く。
例えば、安全な道路走行のためには、キープレフトが原則であるが、原付バイクの制限速度は、法的に30キロとなっている。
30キロでの走行では、車の流れに乗れないため、極端に左側を走らなければならず、非常に危険だ。
(何故、極端な左側走行が非常に危険なのかは、具体的に解説されている)
それなら、スピード違反覚悟で、適切なキープレフトを行うべし、とされている。
本書では、万事こういう具合で、事故を起こさない、巻き込まれない事が、最優先事項となっている。
成る程、事故を起こすくらいなら、違反して捕まった方が、格段にマシである。
事故は、下手をすると、命に関わる。
本書は、事故を防ぐため、命を守るためにある。