主人公は、瀬戸内海の今治付近で海上タクシーを営む寺田。
潮見島と風見島という昔から対立する島の住人同士の争いに巻き込まれるうちに、殺人事件までが発生し、寺田自身も、、。
海上タクシーというものの存在を全く知りませんでしたが、瀬戸内には何回か行ったことがあるので、小さな島が散在する情景を思い浮かべながら読みました。
事件の背後には、島の歴史が深く関わっていて、最後には意外な犯人が明らかになります。
著者の多島斗志之は、「不思議島」でもやはり瀬戸内海の島を舞台にミステリを書いていますが、今回は海上タクシーという、これまであまり小説に描かれていないものが舞台になっており、それにうまく歴史を組み込んで、登場人物の描写もよく魅力的なキャラに仕上がっており、いい作品に仕上がっていると思います。
「海上タクシーガル三号忘備録」という続編も出ているので、そちらもおすすめします。