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二大政党制批判論 もうひとつのデモクラシーへ (光文社新書)
 
 

二大政党制批判論 もうひとつのデモクラシーへ (光文社新書) [新書]

吉田 徹
5つ星のうち 2.9  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

47%の得票で74%の議席獲得。民主党圧勝は民意といえるか?時代遅れになりつつある二大政党制の欠陥を指摘し、政党政治とデモクラシーを、いま改めて考える。

出版社からのコメント

◎47%の得票で74%の議席獲得。
民主党圧勝は民意といえるか?

◎政権交代が起きやすい二大政党制こそが政治を「良くする」のか? マニフェスト選挙こそが政治の常道なのか? 
時代遅れになりつつある二大政党制の欠陥を指摘し、政党政治とデモクラシーを、いま改めて考える。

◎この本は、二大政党制への批判の書だ。強調されるように、二大政党制は政治にとっての「万能薬」とは決してならないし、むしろ他の先進国と比較した場合、かなり異質な政党政治のあり方でもある。政治改革の議論の中で、「政権交代」や「マニフェスト」といった、口当たりは良くとも、かなり粗雑な議論が横行してしまった。その結果、二大政党制の「功」だけが一人歩きすることになり、その「罪」は無視されることになった。しかし、格差問題や新自由主義、ゆがんだナショナリズムや排外主義といった現象は、もしかしたら、この二大政党制の進展と無縁ではないのかもしれないのだ。 (本文より)

◎「二大政党化」と「二極化」の進展は、社会の両端と底辺に位置する有権者たちを置き去りにする可能性を持っている。二大政党化は、競争者が少ないために、実現が難しくコストのかかるような政策を取り上げなくとも選挙で勝つことを可能にするし、また二極化のもとでは政策の内容ではなく、政権交代があるかないかでもって選挙を戦うことができるからだ。
(本文より)

【著者紹介】
吉田徹(よしだとおる)
一九七五年東京生まれ。慶応義塾大学法学部卒、日本貿易振興機構、東京大学総合文化研究科、日本学術振興会特別研究員を経て、現在北海道大学法学研究科准教授(学術博士)。専門は比較政治学、ヨーロッパ政治。著書に『ミッテラン社会党の転換----社会主義から欧州統合へ』(法政大学出版局)、共著に『政権交代と民主主義』(東京大学出版会)、『政治的エグゼクティヴの比較研究』(早稲田大学出版部)、『アクセス地域研究II 先進デモクラシーの再構築』(日本経済評論社)、『日本はどう報じられているか』(新潮新書)など。


登録情報

  • 新書: 224ページ
  • 出版社: 光文社 (2009/10/16)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4334035272
  • ISBN-13: 978-4334035273
  • 発売日: 2009/10/16
  • 商品の寸法: 17.6 x 10.8 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 2.9  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 5.0 政党政治のあるべき姿とは?―真の国民参加に向けて, 2009/11/26
レビュー対象商品: 二大政党制批判論 もうひとつのデモクラシーへ (光文社新書) (新書)
本書は、ヨーロッパ現代政治を専門とし

現在は北海道大学准教授である著者が、

二大政党制について論じる著作です。

著者はまず、民主主義における政党の意義や

日本における政治・社会情の変化のなかで

二大政党制がどのように論じられてきたのかを概観します。

つづいて、汚職が減る、結果的に極右やポピュリスト政党が躍進する。

といった教科書的な二大政党制理解がイメージに過ぎないことを指摘。

そのうえで、国民が参加する政党デモクラシーの実現と

その前提たる「日本の作法」の確立を提唱します。

小選挙区制をめぐる議論と政界・財界等の動向の紹介は

政治史のドキュメントとしても、たいへんおもしろく

他にも、自民党と民主党の組織構造の違い

レファレンダムや討議デモクラシーとの比較

新自由主義的な政策の実現と二大政党制の関係など

とても興味深い記述が多くありました。

しかし、なかでも印象的だったのが、

二大政党制は敗者を作り出すシステムであり

「政権交代があった場合、それまで権力の座にあった政党の既得権益を破壊しようと、

急進的な政治が行われることになる」という指摘です。

現在「仕分け」等で行われていることは、まさにこれなのか?

少し時間がたってから、政策の変化等を見つめなおしたいと思いました。

佐々木毅さんやレイプハルト、S・ムフなど

代表的な研究者はもちろん、

ジャーナリスト、さらには映画までをも参照し

二大政党制の当否、そして日本における民主主義のあるべき姿を問いかける本書

政治学や憲法学等に関心がある方に限らず

一人でも多くの方に読んでいただきたい著作です。
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21 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 政党政治の理論的整理, 2009/11/7
By 
モチヅキ (名古屋市) - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)   
レビュー対象商品: 二大政党制批判論 もうひとつのデモクラシーへ (光文社新書) (新書)
 1975年生まれのヨーロッパ政治研究者が2009年に刊行した本。政党とはそもそも社会の諸部分利益を集約し、国家と社会を連結する多くの集団の内の一つであるが、そうした民意の反映という点では、二大政党制は問題を抱えている。それは第一に、政権を狙う二党の政策が中道路線に収斂する傾向を持ち、それが劇場政治やカルテル政党化を進展させるためであり、第二にそれゆえに社会の両端にいる有権者は見捨てられる傾向にあり、それがポピュリスト政党を台頭させるためである。この二大政党制を採用する国は、実際には世界の中では少数だが、日本で自民党の汚職事件を契機に政治改革が唱えられた際、英米流の二大政党制がモデルとされて、議論が選挙制度改革にすりかえられ、政治臨調がそれを後押しした。自民党内の抗争により非自民政権が発足し、小選挙区制と政党助成が導入された結果、日本でも二大政党への凝集傾向、党の中央集権化、マニフェストの導入が見られたが、数値目標満載のマニフェストは、実際には本家イギリスでは決して一般的ではなく、日本の政治風土にも必ずしも適合的なものではないという。他方で他国の政治を見る限り、連立政権は必ずしも不安定なものではなく、コンセンサス・デモクラシーが二大政党制より優れている点も多い。加えて再帰的近代化によって、政党はもはや部分社会の統合機能を果たし得なくなっており、世界的に政党政治の空洞化が深刻化している。著者はこうした現状を憂い、欧米の模倣ではなく、自国の歴史の中から今後のデモクラシーを考える努力をするよう提唱し、その際にムフの闘技デモクラシー論や日本の当事者主権論が活用されるべきだとする。本書の提言は抽象的であり、日本の現状における政権交代の意義を過小評価している感もあるが、政党政治を根本から考え直そうとする本書の分析自体は、今後を考える上で有意義である。
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4 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 政治学者が説く二大政党制&小選挙区制の欠陥, 2011/2/11
By 
齊藤祐作 (千葉県印西市<旧・印旛郡本埜村>) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 二大政党制批判論 もうひとつのデモクラシーへ (光文社新書) (新書)
 現代の日本では、自民党や、民主党(かつて存在した新進党も含む)を中心とした二大政党制の定着が声高に叫ばれている。そして、それを実現する目的で衆議院の小選挙区制が実際に導入されたが、果たして二大政党制と小選挙区制は良い制度なのだろうか?

 正直に言って、二大政党制と小選挙区制はどちらも欠陥だらけだと思う。ちなみに、私は2005年に選挙権を得るずっと前から、自民党と民主党を中心とした二大政党制と小選挙区制に大きな疑問を感じていたが、この本を読むことで、二大政党制と小選挙区制が、多党制や、中選挙区制や、比例代表制よりも劣っているという持論が完全に固まった。

 結論を言うと、二大政党制と小選挙区制には次のような欠陥がある。

 (1)民意を正しく反映することが出来ない(特に、少数意見が抹殺され易い)
 (2)ポピュリズム(劇場型政治)を誘発し易い
 (3)派閥よりも党執行部の力が相対的に強くなるため、党執行部の方針に盲従するだけの政治家が当選し易い(または、有能な政治家が育ちにくい)

 そのことを、著者の吉田さんは政治工学的な視点から論じていたが、この本は、政党のあり方や、なぜ日本がアメリカやイギリスのような、二大政党制を志向して行ったのかを上手く掴んでいると言える。
 だから、私はこの本を選挙制度や、政治そのもののあり方を考えるテキストとして、存分に活用して欲しいと思う。
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