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私は、読む前に舞台背景に戦争があるのを知っていました。そこから、貧しさや、暗さや、苦しみを前面に押し出した話を予想していました。読んでみると、予想していた様に、貧しさや、暗さや、苦しみが書かれている部分が多くありました。けど、読んでいて気が滅入る事はありませんでした。むしろ頁をめくるのが楽しかったです。
貧しさや、暗さや、苦しみが無理に強調されてなく淡々と書かれているので、気構えなく読めたのだと思います。
読んでいると、別れの場面には悲しみが、再会の場面には喜びが、子供達の成長には活き活きした姿が、規則の中での教育の難しさやが、戦後には生き残った命を肯定して生きる事のすばらしさが伝わってきました。
教室で無邪気にはしゃいでいた少年少女にとって
唯一無二の未来が当時の国際情勢の現実によって決められる。
受け入れる筋合いのない“運命”を無理矢理受け入れさせられ、
そんな中でも必死に生きる彼らの様子。
「こんなにも簡単に人々の暮らしは壊されてしまうものなのか」
と思うととても怖くなりました。国が暴走するって本当に怖いですね。
“何でもあり”になりつつある時代に生きる僕たち。
それに比べて、自分を抑えて生きていた昔の人たち。
だってそれが美徳とされていた時代でしょ?ってわかっていても、
やっぱりひたむきに生きる人間の姿は尊ぶべきものだと思います。
やたらと過去を振り返るのは嫌いですが、
こういう作品って現代日本に生きる僕たちにとって
かけがえの無い財産だと思います。
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