金融機関の事務は、外側からは確実であり、ミスなど発生しないものと一般には思われているが、実際には、様々なミスやエラーが発生し、顧客に対して迷惑を掛けることもまれではない。また、最近はシステム化が進んで、事務など、だれでもできるものと考えがちである。
本書は、信託銀行に永らく勤務された著者が、「事務学」としてまとめられたノウハウを公開したもので、事務処理を担当している職員や役席者にとって、大変有意義の内容となっている。オフィスにおける基本的な事務ミスについて書かれた書籍があまりない中で、貴重な本であり、直接的には金融機関対象であるが、他の一般的なオフィスでも参考となるだろう。
また、この本の副題に「不祥事の未然防止と職場の活性化のために」とあるように、事務ミス防止は不祥事対策、内部統制の基本であるから、本当は、経営者の方も読んでいただきたい。