あの『古代文明の謎はどこまで解けたか』の著者ピーター ジェームズ, ニック ソープの出世作、待望の邦訳。
宇宙考古学系の安直なビリーバー論は、当然ながら却下するし、異端的な仮説は救える限り救おうとする。あまり知られていない正当派考古学の情報もたんまりである。本当に面白くてわくわくさせられる。有名なところでは神殿の自動ドア、聖水の自動販売機、インドの整形外科技術、馬車の走行距離メーター、、、とにかく面白い。
ただ『古代文明の謎はどこまで解けたか』よりも、さらに異端仮説に肩入れしているきらいはあり、全てを鵜呑みにしてしまうのはよろしくない。とくに、批判の多い実験考古学の知見に基づく仮説に、通常よりも寛大な傾向があるのも事実であり、その辺りは心して読もう。テクノロジー以外にも、文化風俗などなどなど、いろいろな知見を紹介しており、当時の世界がどういった風景で、どんな人達が、どんな生活をしていたかなどを想像することができる。
そこには、宇宙考古学のオーパーツ系ヨタ本では味わえない種類の、真のロマンがある。