本書は「探偵ガリレオ」シリーズ2作目。帝都大学理工学部物理学科助教授、探偵ガリレオこと湯川学が、摩訶不思議な事件を論理的に解決していく、本格推理短編集である。
素封家の屋敷に侵入者があった。犯人は27歳の青年。2階で眠っていた娘を襲おうとしたらしい。逮捕された犯人は、17年前、その少女と結婚する夢を見たという。夢に現れた少女が現実に存在するとは? 予知夢はあるのか?
ロマンチックにも感じられる第1章「夢想る(ゆめみる)」をはじめ、「霊視る(みえる)」「騒霊ぐ(さわぐ)」「絞殺る(しめる)」「予知る(しる)」の、全5作が収録されている。軽快な文章の中に凝縮された、オカルチックな題材と巧妙なトリック、明晰な推理と確固たる論理。本書はたぐい稀なるストーリーテラーである著者の技を堪能できる作品といえよう。(冷水修子) --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。
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捜査一課刑事でありながら頼りなげな草薙と、飄々としてお茶目な湯川の掛け合いが楽しい。真相が暴かれるにつれ明らかになる、人間の欲望・残酷さが悲しく余韻を残します。
草薙刑事が出会う事件は、みなオカルト…現実では理解できないものばかりです。
それらを物理学者・湯川の視点から見ると、きわめて現実的な話が浮き上がってくる。
昔から「視点を変えてみれば…」と言うけれど、その観点を上手に利用している作品だと思いました。
予知夢とか、ポルターガイストとか…そういった非現実的な事件の裏側には、
浮気とか、相続狙いとか…きわめて人間臭い現実的な真実が隠れていてます。
その両極端な対比構造に親近感を覚えるとともに、人間であることの寂しさのようなものも感じました。
うまく言葉では表現できませんが、何となく得した気分になれる推理小説です。
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