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予備校が教育を救う (文春新書)
 
 

予備校が教育を救う (文春新書) [新書]

丹羽 健夫
5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

今や学校より面白いと言われる塾・予備校。その隠された秘密とは? 三十余年にわたり河合塾を引っ張ってきた著者による衝撃の教育論

内容(「BOOK」データベースより)

昨今、大学生の学力低下が問題になっている。本質を求める知的探求心の喪失、知的バックグラウンドの狭さ、持続力のなさ、知的攻撃力の衰退など、アチーブメントテストの成績に表象される第一の学力だけでなく、第一の学力を獲得するための支えとなる第二の学力がないことも問題となっているのである。まさに人格形成が問題になっているのだ(第二部「学校のお話」より)。河合塾での実体験をもとに書き下ろした衝撃の分析と提言。

登録情報

  • 新書: 210ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2004/11)
  • ISBN-10: 4166604112
  • ISBN-13: 978-4166604111
  • 発売日: 2004/11
  • 商品の寸法: 17 x 10.8 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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By quimb
形式:新書
社会構造の変化に伴う大学進学率の上昇、第二次ベビーブームによる受験生の増加、高校の教育体制の変化などを経験してきた予備校Kの過去30年間の取り組みを、平易に綴った一冊。

教科の意味や本質について熱弁をふるう全共闘世代の個性的な講師陣、行き場のない学生を受け入れる多様なコースやアクティビティー作り、中国、韓国、日本の試験問題とその正解の比較、等々、ユニークで興味深いエピソードが数多く紹介されている。そもそも予備校は「ビジネス」であり、その一義的な目的は、大学合格者数を増やし、多くの生徒を集め収益をあげることにあるといえよう。しかし、一方で受験生ないし教育を取り巻く状況を冷静に分析し、また生徒の視点に立ち、教育の本質に肉薄してきた姿がうかがえる。

大学や社会が求める人材は時代によって変化するものであり、学生の能力も様々だ。「適切な教育」といったものは断定的に語られるものではないだろう。本書では「教育とはこうあるべきだ」といった強い主張ではなく示唆的な提言が多いが、それこそが予備校の柔軟な体質を表しているのではないだろうか。そして、状況に応じた対策のヒントがこの本には詰まっている。

また、予備校Kの取り組みに通低する、十代の多感な若者達に多様な経験をさせ彼らの才能を育んでいきたいという姿勢が印象的だが、これは、方法論を議論する前にまず立ちかえりたいポイントだと感じた。

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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 かつて予備校は鬼っ子だった。それが今は、学校は予備校をはじめとする民間教育機関と連携しなければやっていけない時代となった。本書は、予備校の歴史と教育の現状を全共闘世代から語り起こし、大学入試問題、日本・韓国・中国の大学入試問題の比較、中高一貫教育など、最近話題になっている教育課題にまで舌鋒鋭く言及している。
 予備校草創期の熱気は、まさに全共闘世代のものであり、50代前後の者には懐かしさを感じさせる。そのころと今の予備校は質量ともに大分違ってきており、そうした予備校の「今」も本書は詳しく見せてくれる。人気講師、授業の実況中継、模擬試験、偏差値などのトピックは受験生には当たり前の風景でも、それを遙か昔に通り過ぎた人には新鮮な驚きを誘うだろう。予備校の授業は今や本質的理解を求めるものとなり、テクニックを追う高校の教育とは内容が逆転しているという予備校びいきの指摘には苦笑せざるをえない。それでも、その教育にかける情熱には圧倒される。
 本書は教育を巡るごった煮的な一冊であり、ノスタルジーもあちこちに漂っているものの 興味深い話題が次々に出され、飽きることなく読了できる。
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By shibchin VINE™ メンバー
形式:新書
河合塾の講師から首脳になった丹羽健夫氏の著作だ。予備校が一般の認識と異なり、受験のための単なる詰め込みではなく、教育を真剣に考えて、かなりの成功を収めていることが記されている。

予備校側の人間が書いている本なのではあるが、ここに書かれていることは信用ができると思われる。予備校は言わば自由競争なので、その勝者たる河合塾がこれぐらいのパフォーマンスをだしていない訳はないのだ。予備校は日陰の存在で、行政や教育界、メディアの批判の中で、学生と父兄=お客さんの支持のみを頼りに発展して来た。目的も、大学入試に通ること、そのための学生のやる気を引き出すことと、極めて明確で、パフォーマンスの計測も比較的簡単である。こういう状況では、進化と淘汰が進むのは、生物の世界でも、会社でも、教育界でも同じことだろう。

つまり、予備校だから良い教育ができたのではなくて、良い教育をした学校のみが生き残る状況があったと言うことなのだ。高校でも大学でも同じ状況を作ってやればあっと言う間に良い教育をする学校は出現するはずだ。同じ状況というのには:
1.明快な目標。
2.失敗者の出現を許す。
3.行政やメディア、大衆が、細かく口を出さない。
の3点が重要だ。しかしながら、公教育でこれを実現するのは大変難しい。とりあえずは、予備校が存続を掛けて蓄積して来たノウハウをできるだけ勉強していかないといけないなあと思っている。そのためにも、大変参考になる本であった。
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