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亀井琉球守 (角川文庫)
 
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亀井琉球守 (角川文庫) [文庫]

岩井 三四二
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商品の説明

内容紹介

生き延びることが最大の勝利だった戦国の世、流浪の身から大名にまで出世した男が、戦塵の果てに辿りついたのは――。秀吉に琉球征伐を願い、乱世に夢を追い続けた亀井茲矩の生涯を描く、本格歴史長編。

内容(「BOOK」データベースより)

「親の仇が、いまや味方か―」尽きぬ戦のなか、恩賞をめぐる一喜一憂も束の間、ひとたび気働きを怠れば、そこには我が身と一族郎党の死が待っている。毛利に滅ぼされた尼子党にあって、秀吉・家康という天下人の下を生き延び、流浪の身から一代で因幡国鹿野の大名にまで出世した亀井茲矩。秀吉に「琉球」を願い出た男が、戦塵の果てに辿り着いたのは―。家族と家臣を守り抜き、乱世に夢を追い続けた男の波瀾の生涯を描く。

登録情報

  • 文庫: 396ページ
  • 出版社: 角川学芸出版 (2010/12/25)
  • ISBN-10: 4043943946
  • ISBN-13: 978-4043943944
  • 発売日: 2010/12/25
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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本書は因幡国鹿野藩初代藩主・亀井茲矩の生涯を描いた作品です。一時は家を失い流浪の苦難に喘ぎながらも山中幸盛、羽柴秀吉、徳川家康と主を替えつつ立身出世に励む茲矩の姿が描かれています。本書においては「槍の新十郎」の異名の通りの華々しい活躍は控えめで、各人物との交流や小大名としての苦労、正妻・時子との軋轢等が茲矩の人物像を形作る様に物語は進められています。
題名の『琉球守』は茲矩が悲願であった出雲の代替地として琉球を秀吉に請願したという逸話からきているもので、異国への憧れが強かったとされる茲矩の人物像を端的に示してはいますが、その申し出の背景については推測の域を出ないようです。

本書では出世に伴い拡張される領国経営や度重なる外征命令に苦慮しながらも、尼子党としての気概を秘め続けた茲矩の姿が非常に印象的でした。関ヶ原の際にはその意地が西軍総大将・毛利輝元の傘下に馳せ参じることを拒み、後々の加増に繋がる功績を生み出しています。また組織の末端という立場から信長、秀吉、家康を冷静に見定め、時には奮い、時には落胆を隠せない茲矩の心情が痛切に伝わってくる作品でもあります。

個人的に残念だったのは少々分量が足りなかったと感じたことでしょうか。著者の筆力は勿論のこと台詞回しが素晴らしいので、より一層情感に溢れた展開が期待されたのではないかと思います。亀井茲矩という人物を知りたい方にも小説として楽しみたい方にもお勧めしたい作品です。
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By えり
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亀井新十郎なる人物の存在は,山中鹿之助を主人公にした別の作品で知っていた.が,鹿之助亡き後,これほどまでに亀井家(と言うより旧尼子家臣団)を懸命に支えていたとは,本作品を読むまで知らなかった.幼少時期の想像を絶する困窮ぶりから考えれば,悲願の出雲までは届かなかったにしても,因幡に亀井4万石を築いたことは驚嘆に値する.エンディングは涙無しには読めない.幾多の苦難を乗り越え,この4万石が明治維新を迎えるまで維持されることを考え合わせれば感慨も一入である.
新十郎の魂が,今も琉球を楽しんでいることを心底望む.
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