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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
日本推理小説界に輝く金字塔,
By 推理の隠仁 (日本某所) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 乱れからくり (創元推理文庫) (文庫)
難解な犯人、凝りに凝ったプロット。推理小説界には珍しい達者な文章。これを読まずして日本の推理小説は語れない。丁寧な伏線が素晴らしい良作。読んでいる途中で目から鱗が落ちるように犯人が分かった瞬間の嬉しさったらない。それは相当に犯人が難しいからに他ならない。犯人を当てても、当てられなくても大満足出来る逸品。 作者の特徴は、日本版チェスタトンとも言える逆説的着想を元に、J・D・カーを彷彿とさせる丁寧な伏線、艶のある達者な文章が特徴である。 確かに、外国の作品に比べると、どうしても日本の作家はガツンとくるパワー不足を感じてしまう。しかし氏は、それを丁寧さによって補っている処が凄い。 それは逆に寡作にも繋がるのだが、大した才能も無いくせに垂れ流すよりはずっと良い。 若干リアリティが弱いのが難だが、リアリティを言い出すのなら殺人事件を取り扱うなよ(全体の事件数に比べれば、殺人事件の確率は1/10000位だろう)と言いたいし、ノンフィクションを読むべきだろう。 これで直木賞が取れなかった理由が分からない。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
リバイバル・コレクション版,
By
レビュー対象商品: 乱れからくり (角川文庫) (文庫)
隕石の直撃による横死という、とんでもない奇禍から幕を開ける本作。本作においては、その出来事が、奇怪な連続殺人の発端であると 同時に、クライマックスでもあるという円環的構造になっています。 また、本作の根幹にあるのは、いわゆる《操り》で 『Yの悲劇』や『獄門島』との類似性が指摘できます。 ただ、通常、《操り》においては、超人的な知能を持つ人物が、直接あるいは間接的に 実行犯(探偵役)を支配するといった形式が採られますが、本作では実行犯の代わりに 「からくり」がその役目を担っているというのが特色。 タイトルが示すように、本作にはからくり仕掛けの玩具や屋敷など、 全編にからくりが横溢しているのですが、作中の連続殺人も、犯人が 巧妙に仕組んだ「からくり」であり、一度スイッチが押されたら、人間の 手を離れ、定められた動作が終わるまで自動的に動き続けるのです。 犯人の狂気や妄執が乗り移ったかのような「からくり」の暴走は、いかにも グロテスクですが、人が持つ救い難い業を克明に形象化していると思います。
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
ウェルメイド,
By
レビュー対象商品: 乱れからくり (創元推理文庫) (文庫)
迷路あり、連続殺人あり、玩具に関するペダンティズム山ほどあり、と、なかなか濃密な本格探偵小説の要素を備え持っている満足感いっぱいの作品。また、著者らしい丁寧な構成も完璧。
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