びっくりするほど暗い素材を扱いながら、なぜか話は暗くなく、進んでいくごとに妙なポジティブさに包まれていきます。
それはそれぞれのキャラが、「マンガの中の人」ではなく、あくまでも「普通にそのへんにいそうな人」として描かれているからで、近親相姦を知ってしまった隣の部屋の住人の対応、妹を買っていた相手の男性など、ありきたいの反応で話を進めるのではなく、あくまでも彼らは彼らの考えで対応していくような感じで、それが妙なリアリティを感じさせます。
閉じた世界に存在して、寄るべきは互いしかなかった兄と妹が、思いっきりマイペースな人たちとの関わりで変化していく様子は、ウェットなこのマンガの世界とは逆にいたって明るい雰囲気をかもしだしています。
詠み終わった後、妙に明るい気分になる不思議な魅力を持ったマンガでした。