子育て漫画『ママはテンパリスト』でハイテンションぶりを知ってはいましたが、
フィクションは…しかも画家のモデル兼愛人の話…と手を出しかねていたこの作品。
姪に借りた『海月姫』が予想外に面白かったので、4巻で大人買いしました。
結論は、私は好きです!
「生まれ変わったらブスになりたい」という台詞から始まる凄い作品。
でもすんなり納得できました。そういう女性を知ってるから。
9人家族の誰にも似ず、前髪を頬まで垂らして顔を隠していた超美人の同級生、
望まない男性に次々とストーカーされる、美しくて控えめな会社の同僚。
美を武器に出来るのは、自分の美に価値を感じる人間だけなのです。
しかしギャグ部分がツボに入りまくり。鮨屋の親父が突然ねるとん告白タイム。
『海月姫』の「嫁のいいなりか! 鏡の中のマリオネットか!」の台詞も笑った。
これが理解できる年代で良かったけど、読者を容赦なく振り落す作者に脱帽。
確かに岡田あーみん風な暴走を感じさせますね。そこが好き。
あと、仁さんの嫁の壊れっぷりには、映画『バニラスカイ』で心変わりした恋人
トム・クルーズを、運転中に殺そうとしたキャメロン・ディアスを彷彿としました。恐っ。
「美人だがメンタルが弱い」というと漫画『きみはペット』の巌谷澄麗(スミレ)。
あれは作者が共感されにくい主人公という覚悟の上で世に出したところ、
意外にも「私に似ている!」という反響が大きかったとか。
この『主に泣いてます』は、ドラマ化は絶対無理そうなキャラばかりですが、
案外共感している美人がいたりして。泉さんタイプの美人はギャグ漫画読まないか…。
この巻で泉さんは仁さんに捨てられる訳ですが、そもそも泉さんが男に求めたものが
自己の存在証明であったとしたら、それが出来る相手なら仁さんでなくてもいい筈。
しかも赤松くんは泉さんの外見ではなく、心映えの美しさに惚れている。
泉さんがモデルとして、赤松くんに内面まで見せた絵を完成させたと知った仁さんこそが、
実は泉さんに捨てられたのかも。