丸山真男を読むのは初めて。難解だという評判と、古いという印象が、手に取るのを遠ざけてきたように思う。本質をとらえた優れた評論に新しいも古いもないと理解していても、ネットや9/11がなかった時代の評論は食指が鈍りがちになる。
今回は気まぐれで読んでみた。無為に難解でもなく普通に理解できるものが多かった。短めの論文も多く、講演記録も収録されていて、初めて読んでも親しみやすい。本書をきっかけに丸山真男の他の著書も読んでみようという気持ちになった。
国際的にも評価が高いという丸山真男を初めて読んだ自分が優劣を星で示しても意義はないが、読みやすいかどうかを示すのであれば意義があるだろう。このような本の目的は、読んだことがない人を誘うことにあるだろうから。この点で、編集が成功している本だと言える。