本書は、中学受験のカリスマと称する著者が、ある家族の受験奮闘を記したものです。このような本は、実際のところ、過去にいくらでもあります。しかし、多くの親は、この本の裏にある、本当にこんなことが、涙の物語なのかどうか、よく考えてみる必要があります。
世の中には、中学受験など本来は子供にとっては、害にこそなれ、まともな育ち方ではないことを、本当の本当は感じている親がたくさんいるはずです。確かに学歴は大事ですが、学歴以上に大事なことはたくさんあり、それ以外に涙すべき、家族として感動すべきことが、たくさんあるべきなのが、ここで扱われている子供の時期に当たるのではないでしょうか。受験という避けては通れないことを題材にすることをいいことに、ここに「カリスマ」だの、「涙の物語」だのを持ち込むことに、大いなる違和感を感じる者の一人です。こんな本を絶賛する気には、とてもなれませんでした。