解説編(手筋編)で学んだことをカードで身に付けるという、画期的な算数の参考書です。
確かにこれだけの問題を瞬時にこなせることができるようになれば、図形の問題が得点源になります。
図形の問題は、文章題の解き方のように決まった解法があるわけではありません。
ですから、その問題ごとに構図を見極め、それに対応する解法を思いつかなければなりません。
ここが、図形の問題を解くときの難しさです。
文章題は得意でも、図形の問題は不得意だという人がいます。文章題では統一的な解き方がありますから、
学習事項を積み上げていけば、解くことができるようになります。
しかし、図形問題の場合には、学習事項を積み上げていっても問題を解き切ることができないのです。
ですから、図形問題を解くには図形のセンスが必要なのだと思われています。
では、図形の問題のセンスを身につけるにはどうしたらよいでしょうか。
この本には、その実践法が紹介されています。
そして、この本の巻末にあるカードをツールとして、それを実践することができます。
この本では、図形の問題を可能な限りパターン化してそのパターンごとの解法を示してくれています。
それが、この本でいう「手筋」というわけです。
「必勝手筋」は、全部で44個紹介されています。
「高さを比例配分」「斜めの正方形」などという手筋は、他の参考書では紹介されていない図形問題の見方でしょう。
この本で初めてスポットライトが当たった手筋だと思います。
こういう手筋を知って問題に望むのと、知らないままにしておくのでは、大きな差が出てくるでしょう。
手筋編で44個の手筋をひととおり読んだあと、それを身に付けるために巻末のカードで反復練習します。
カードは全部で234枚です。
難易度により分類されていて、易しい方からA、B、C、Dの記号が付けられています。
A、Bの記号がついた問題ができるようになれば、中堅の学校であれば十分です。
図形問題が苦手な人は、この本についているA、Bが書かれているカードからこなしていったらよいでしょう。
中堅の学校でも算数を武器にしたい場合、あるいは難関校を目指す場合には
C、Dの記号がついた問題までこなせるようにしたいところです。
もっとも、Dのついた問題は少ないです。
図形問題がすでに得意な人は、すべてのカードをランダムに解いていくのがよいでしょう。
使った人に聞いてみると、自分が解ける問題でもカードを抜くことなく、繰り返し解くとよいと言っていました。
そうすることで、図形に対する反射神経が身に付くわけです。
「地理の鉄人」「歴史の鉄人」など、巻末にカードが付いている本は社会科ではありうると思っていましたが、
算数で出版されるとは思いませんでした。
これは平面図形編ということですから、続編も出るのでしょう。期待しています。