本書の結論は、中国の株は最近のドル下落に伴って一度は下落するものの
その後は確実に上昇に転ずるので、中国株に投資すべきだというものです。
全体を通して、かなり中立性を欠き、云わば中共政府のプロパガンダ紛いの
姿勢が目立ちます。具体的には、中国の最近の工業製品の輸出をベースに
する経済成長などのプラス面を殊更強調する一方で、昨今の多くの専門家が
指摘する、中国の多くの国営企業が抱える赤字体質、中国の株・不動産投資
は既にバブル局面にある点、更に、中国の株高要因は中共政府が相当数の
株式を保持しているため市場への流通量が制限されている点などの分析が
非常に貧弱です。そもそも、普通選挙が一度も行われたことの無い一党独裁
の共産主義国家にして軍拡を続ける中共に対して「赤い資本主義」「平和な
帝国」と崇める著者の姿勢には大きな違和感と不信感を感じます。