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40 人中、37人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
邦題は内容にミスマッチ,
By 泳ぐコアラ (神奈川県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 中国貧困絶望工場 「世界の工場」のカラクリ (単行本)
タイトルを見ると一見中国版女工哀史のようだが実はそうではない。オリジナルの「China price」の方がよっぽどしっくりくる。China priceを提供する中国側と、China priceを維持したい先進国側の攻防が興味深い。劣悪な条件でChina priceを維持するため、一方的に労働力を提供されるだけの立場だった人間が、ある日労働者の権利に目覚め同胞の為に立ち上がる。或いは極貧の労働者から、徐々にステップアップし、ホワイトカラーへと転進する。タイトルだけ見ると、いかにも中国の悲惨な労働環境だけがクローズアップされているように見えるが、私はむしろ後半に描かれている、中国でのポジティブな変化の方がこれからのChina Priceへのインパクトとして重要なのではないかと感じた。
42 人中、37人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
知らないままでは済まされない,
By 南河内太郎 (大阪・富田林) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 中国貧困絶望工場 「世界の工場」のカラクリ (単行本)
労働集約型消費財の世界の工場として成功した中国。だか、そのために払っている犠牲も計り知れない。 その実態に肉薄して描いている。 <チャイナ・プライス>の将来を展望すれば、 成長の阻害要因といわれる非効率な金融市場、貧弱な特許基盤、 未発達な法制度、経営の透明化をもたらす情報技術活用に消極的姿勢、 技術力のある労働者不足などの克服とともに、 職場の安全や衛生、労働者の権利を保障するための労働組合や新しい労働法などの法的整備、 さらには、汚染産業、違法工場、腐敗官僚を見張る監視役としてのメディアの役割、 そのための取材制限の緩和・・・などなど、こんなキ−ワ−ドが浮かんでくる。 「安い製品の裏に人間がいる−中国からの安い製品の裏に、私たちと同じように希望を持ち、 笑ったり、悲しんだりする人たちがいることに気づいて欲しい」 と、著者が新聞の紹介記事で語っている。 「中国に責任があるように見えても、世界中の消費者にも同程度に責任があるということだ。 我々が30米ドルのDVDプレイヤ−や3米ドルのTシャツを欲しがれば、 宝石工場では粉塵が舞い散り、違法炭鉱は操業を続け、 16歳の労働者は深夜まで残業することになる。 チャイナプライスの存在には、我々すべてが関係しているのである。」 こんな結びの言葉が心に残った。
13 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ジャーナリズムに必要な視点,
By
Amazonが確認した購入(詳細)
レビュー対象商品: 中国貧困絶望工場 「世界の工場」のカラクリ (単行本)
中国の製品がなぜ安いのか。単純に人件費や土地が安いからというのであれば何の問題もない。だが、実態は違法な労働によって実現されている。その責任の大半は中国自身にあるのだが、低価格と高品質を同時に求める先進国にも問題がある。この二つは両立しにくいからだ。無理に両立させると、従業員のモラルが低下し、毒入り餃子みたいなことが起こる。先進国にも責任はあるのだ。危険な製品ができないまでも、中国人の労働を搾取することで先進国の生活が成り立っているのであれば、それは見直さなければならない。残念ながら、日本の企業で、中国の労働環境に目を向ける企業は少ないようだ。ユニクロはかなりの製品を中国に依存しており、ソーシャルコンプライアンスにも気を遣っていることはサイトに書いてあるが、実際にどのような監査を行い、どのような結果になっているかは明らかにしていない。しまむらにいたってはそのような情報すらない。日本の大企業ではCSRなどと騒いでいるけれど、海外で何をやっているかまで明らかにしている企業はほとんどない。フェア・トレードという考え方があるけれど、われわれ先進国の消費者は、安ければそれでいいんだという考え方を捨て、なぜ安いのかを深く考える必要がある。そのことを教えてくれる本であり、日本のジャーナリズムにない視点を提供してくれる秀作である。
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