最初に、中国製品が日本や世界各国でいかに浸透しつつあるかが「ユニクロ」の事例や各種統計データなどから検証されている。とくに低コスト・大量製造の汎用製品だけではなく、IT関連製品など高度な技術を用いた製品で次々と世界シェアのトップを奪っている点が伝えられている。また、香港や台湾の「華人資本」が中国製品の国際競争力向上の「主役」になっているという論考も興味深い。
続いて、格安パソコンで話題を集めた広東省東莞市、家電製造で世界最大規模を誇る珠江デルタ、IT産業が集積する長江デルタなどの現状、そして、低価格・高品質を実現する企業環境やEMSビジネス、日本への影響などについて論じられている。
家電最大手の海爾(ハイアル)グループをはじめ、世界的に注目される企業のレポートのほか、台湾人や地方からの出稼ぎ労働者の意識を掘り下げるなど、著者ならではの知見が生かされたレポートもあり、読みごたえがある。(棚上 勉)
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