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中国怪奇小説集 新装版 (光文社文庫)
 
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中国怪奇小説集 新装版 (光文社文庫) [文庫]

岡本 綺堂
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

士族の家に生まれた綺堂が、幼少のころに住んでいた旗本屋敷は、有名な幽霊屋敷だった。この世に怨みをもって出る日本の幽霊とは異なり、中国の幽霊は一見なんの縁もないところにあらわれる。そこが怖い。中国の怪奇譚に造詣の深い綺堂が、六朝から清に至る各時代の中から二百二十種を抄出して名訳。妖気ただよう幻想の世界へ読者を誘う、中国怪奇傑作集。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

岡本 綺堂
1872年~1939年。旧幕臣の長男として東京に生まれる。新聞社に勤める傍ら劇評や小説を書き、文筆家としてスタート。新歌舞伎運動の代表的な劇作家としても有名。海外の推理小説を数多く読破し、その知識を元にして書いた『半七捕物帳』は、捕物帳の元祖と言える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 420ページ
  • 出版社: 光文社; 新装版 (2006/8/10)
  • ISBN-10: 4334741150
  • ISBN-13: 978-4334741150
  • 発売日: 2006/8/10
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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不思議な話 2007/12/13
By 志村真幸 トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
 昭和10年にサイレン社から出た『支那怪奇小説集』の改題・復刊。ほかにもいくつかの版がある。
 六朝から清までの、いわゆる志怪小説から、220篇を訳出したもの。原典は『捜神記』、『録異記』、『子不語』など。各時代からバランス良く集められているのが面白い。
 原典に忠実に訳しているようだ。それでいて格調高く、流麗な文章となっており、岡本綺堂の腕前がうかがえる。
 単に残虐とか恐怖というのでなく、不可思議な味わいのものばかり選ばれている。おちがないものも多く、読者は投げ出されたような気分になったりする。
 こういうのが好きな人にはたまらないだろう。
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 東の風 トップ100レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
 六朝(りくちょう)時代の『捜神記(そうじんき)』から、唐、五代、宋、金、元、明と来て、清朝の『閲微草堂筆記(えつびそうどうひつき)』まで、中国歴代の小説・筆記の中から二百と二十の怪談、奇談を抄出した一冊。

 岡本綺堂の訳文が、まず、素晴らしいですね。変にあざとかったり、自己主張したりすることのない、いっそ清々しいほどさっぱりとした訳文の心地よさ。さすがに、怪談の名手だけありますね。話の素材をよく活かして、淡々としたなかに味のある文章に仕上げているものだなあと魅了されました。

 例えば、怒り心頭に発した男が、天に向かって言い放つ罵詈雑言(p.70 「雷を罵る」)の、何て気持ち良かったこと! 大見えを切るが如き威勢のいい台詞に、胸がすっとしました。

 あるいはまた、次の文章の凛としたたたずまいの見事さ。格調高い文章の風情が、何とも言えず、いいですねぇ。惚れ惚れさせられます。

<そこに古寺があったので、彼はそこに身を忍ばせていると、ある夜、風清く月明らかであるので、彼はやるかたもなき思いを笛に寄せて一曲吹きすさむと、嚠喨(りゅうりょう)の声は山や谷にひびき渡った。たちまちそこへ怪しい物がはいって来た。かしらは虎で、かたちは人、身には白い着物を被(き)ていた。>(p.169 「笛師」)

 ほかの怪異談とのつながり、通じ合う響きの妙を感じたことでは、『夷堅志(いけんし)』の中、「鬼に追わる」(p.233〜235)の話が印象に残ります。寺の住職が、客室の怪を語る件り。ネタバレの恐れがあるので詳しいことは書けませんが、怖さのツボにあたる箇所が、下記の作品と似ているかなあと。
◆エルクマン=シャトリアン「見えない眼」(『恐怖の愉しみ 上』創元推理文庫所収)
◆江戸川乱歩「目羅博士の不思議な犯罪」(『屋根裏の散歩者』春陽文庫所収)
◆牧 逸馬「ローモン街の自殺ホテル」(『牧 逸馬の世界怪奇実話』光文社文庫所収)
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Ke
形式:文庫|Amazonが確認した購入
 小説集といっても、ほんの2〜3頁の短文集なのに、実に玄妙複雑な味わいを楽しめる。どこを開いても楽しめる。中国数千年の文化の中で育まれた、怪異、珍奇、頓珍漢な話を、ダイジェストで、一気に、お浚いできるとは、なんとも美味しい限り。
 しかも、漢詩、唐詩を読んでいるような、軽妙酒脱にして、猶、格調高い語り口は、編者(訳者)の面目躍如。嘗ての単行本を、書棚に並べてみたいという欲望に駆られる、良著と思う。
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